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「 俺にも酢昆布くれ 」
「 二人共かい! 容赦ないな 」
「 笑ってくれて構わんぞ
こんな爺が死ぬ際に色気付きよってとな 」
「 そんな事ないですよ 」
いや、新八君も食べてる 流れる様に食べたよ今
もう何も言えない立場に自ら踏み入ったよ
「 あれは本当に綺麗な人じゃった
簪指してシャキシャキ働く巷でも評判の娘での 」
柑橘系の着物に結った茶髪の髪
ちょっぴり聞くのは恥ずかしい
お話を続かせ 聞かせてくれた
その人。 想い人の方と過ごした日々を語る
この人の顔は凄く心地良い物だった
「 彼女を探して欲しいんじゃ 」 『 ふぅ… 』
記憶が長いのは
それ程までに記憶している、覚えている、という事
初恋ってのはそんな印象深いものなのかな?
目と頭が壁に打ち付けられてるみたい
ん 銀時に一瞬見られた気がする
「 うちは高いぜ、超一流の万事屋だからな 」
「 金ならある。ギャルに幾ら払っても使えん位じゃ
家族も居らんし遺産の行方を悩んどった位じゃ 」
話のずらし方がなんだか不自然だな
通り掛かった派手な人を見て
咄嗟に思いついた感じがする
「 わしの頼みを引き受けてくれれば
あんた達に全ての遺産を残そう 」
「 しっしかたねえっなぁ
年寄りの頼みとなっちゃ断る訳にもいかねーだろ 」
声裏返ってるし最高に不細工 見るに堪えない顔
折角かっこいい顔してるのに 顔芸が激しいんだよ
「 ってあんた!
笑いながら怒ってる人みたいになってるよ! 」
「 黙れ新八ぃ!
お前はこのまま依頼人のお世話をするんだ!
誠心誠意真心込めてな! 」
「 僕も入院患者何ですけど! 」
「 万事屋ってのは人様のお役に立ってなんぼだろ!
人生に大事なのは金でも学歴でもねぇ! 愛だ! 」
本当にお金にがめついんだから
お金は大事だけどさ
それは大事に使わないのは何処の何奴だろうか
「 気力と思いやりを忘れた若者はこれだから 」
「 あれ何で僕だけ今時の駄目な若者にされてんの れ
『 じゃ頑張って! 』
「 遺産って酢昆布より偉いアルカ? 」
「 酢昆布ファミリーパックより偉い! 」
病院を出て聞き込みに
御高齢の方々に聞くのが良いかな? って思ったから
お爺さんお婆さんを中心に聞き込みをしてる
「 団子屋、簪? 知らねーなぁ 」
「 昔この辺に在ったって聞いたぜ 」
「 駄目だぁ…おら三日以上前の事は思い出せねぇ 」
「 鶏以下だな 」
『 美味し 』
この辺りのって聞いたから
有力な情報を聴けると思ったのに
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作者名:こなた | 作成日時:2017年6月20日 10時