KZとコナン 〜サッカー場での復讐劇〜

避難？ ページ26

〜アーヤ〜
意味のわからないアナウンスに、突然の集合。
私は、完全にパニックだった。

「あのアナウンスは、なんなんだ！？客が避難してるのに、爆破はしてないのも、意味分かんねぇ。」

若武の呟きに、上杉君が立ち見席の方を向いた。

「美門たちが犯人と接触して、爆破を止めてる可能性は？」

「えっ？」

私たちが何も言えない中、黒木君が静かに頷く。

「ありえるね。」

そんな・・・
私たちが呆然と動けないでいると、急に手首を掴まれた。

「コラッ、君たち。早く避難しなさい！って、服部君！？」

えっ、誰？

「目暮警部だ！」

あっ、コナン君たちが言ってた警部さん！
翼たちのこと、伝えないと！

私が言う前に、服部さんが口を開ける。

「警部はん、もう全員逃げたか？」

警部さんは、戸惑いつつも頷いた。

「あ、あぁ。あとは、君たちだけだ。早く逃げるんだ、さもないと・・」

「爆破するんやろ、俺ら全員知ってるんや！あんたらんとこに避難の指示を頼んだんは誰や！？」

服部さんの勢いに押され、警部さんは後ずさりする。

「金髪の、綺麗な男の子だったよ。君たちのことも、頼まれたんだが・・一緒じゃないのかね？」

嘘っ！
歩美ちゃんは、眉根を寄せる。

「コナン君も、いないよ。」

「ひとまず、避難するんだ！」

その言葉に、私たちは声を荒げる。

「まだ、翼とコナン君が来てない！」
「犯人と接触してるかもしれねぇんだ！」

「なんだってぇ！？しかし、君たちだけでも避難しないとダメだ！」

半ば強引に連れて行かれる中、若武は必死に抵抗する。

「美門と江戸川が、まだなんだって！」

お願い、無事でいて・・・
私たちは、願うことしかできなかった。

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