KZとコナン 〜サッカー場での復讐劇〜

南客席 ページ21

〜アーヤ〜
「えっと、そこの姉ちゃん、ほな行こか。」
服部さんに言われ、私は頷く。
南客席の爆弾探しは私たちにかかってるんだよね・・・
もし見つけられなかったら何万人の命が・・・
私につとまるの?やらなきゃ・・・

私がよっぽどうろたえてたのか、服部さんが、まじめな顔で言う。
「姉ちゃん、責任重大やから怖いんか?大丈夫や、俺がおる。」
服部さん・・・・
「はい、頑張りましょう!」
「ほな南客席へ急ぐで。」

うっ!
南客席は人が多い!
こんな人の中で爆弾を探すのなんて不可能じゃない!?
でも、やらなきゃ!!
「まずはどこを調べますか?」
私が聞くと、服部さんは少し考えてから言う。
「まずは壁と床からやるで。そっから客席を上手く調べていこか。」

ここからあそこの壁と床!!

・・・ない・・・
「すいません、ない・・・と思います。」
ほんとになかったよね、見落としてないはず・・・
「こっちもや。一応客席も調べるで!」
「でもこの量の客席をどうやって調べるんですか?」
こんなの調べるの、すごく時間かかるんじゃない?

服部さんは自信満々に笑う。
「そこは犯人の気持ちになるんや。犯人やったらどこに爆弾を置くかってなぁ。」
どこに置くか・・・
そんなの、分かるの!?
でも私の専門分野だ。犯人なら・・・わかりにくい場所に置くよね。
「わかりにくい場所・・・です。」

服部さんは続ける。
「そうや。じゃあ、真ん中か端っこかあんたやったらどこに置く?」
私だったら・・・
見つけにくいのは真ん中だよね?端っこだと人の出入りが多いもの!
「真ん中・・に置きます。」
「そうや。それに端っこやったら爆弾のカチコチっちゅう音が聞こえるかもしれやんしのぉ。」
な、なるほど・・・!

「あとは携帯探してるとでも言って客席の下探さしてもらおか。」
はいっ!

あれ?そういや、一応客席も探しとく、って言ったよね?
なんで一応、なんだろ?
でも今は爆弾に集中しないと!

〜服部〜
探すとは言うたけど南客席には爆弾は多分ない。
俺はメカっちゅうもんを持ってないから工藤らと一緒に行けやん。
電光掲示板と立ち見席の爆弾、あと3時間で確認して解除せなあかん・・・
解除までは無理でもええ。
爆破までになんとか客逃がして犯人捕まえやなあかんで!

工藤、美門・・・
まかせたで、俺らの命!

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