#2 ページ28
ymmt side.
そのあとも、しょうもない世間話を続けて、なおも笑い続ける彼女に疑問抱く。
無理してるの、ばればれだよ。
それに、Aちゃんは嘘つきだ。
毎日僕に向かって、嬉しそうに彼氏の話してきたくせに。
……僕は、いい気はしなかったけど。
ちらちら横を確認しながら、お酒を喉に通す。
ついに、ため息をつき始めたAちゃんは、お酒の入ったコップをテーブルに置いて、俯いた。
__ 何も出来ない僕は、無念だ。
『 …山本くん、今から話すこと、友達の話だと思って聞いてほしい 』
「 ……? 」
『 …私たちと同じような関係の男女でね。しかもその女の子には彼氏がいて、毎日のように彼氏の話をしてて 』
「 ……うん 」
明らかに僕たちのことだが、彼女はあくまで「 友達の話 」らしい。
僕もなんとかそう思いながら、話を聞いていると、耳を疑う発言を聞いた。
『 その子の幼なじみは、いつも不満そうに私を見つめるの。本人は気づいてないだろうけど… 』
「 ……… 」
『 ……それに、いつも私のことが大好きって顔してるんだって。自意識過剰かもしれないからって、直接言ったことは無いらしいけどね 』
「 ……えっ 」
……嘘でしょ、Aちゃん。
気づいてたなんて、どうして今さら……。
僕の目には、うっすら涙を浮かべたAちゃんが映ってる。
清らかで。それでいて魅惑的な。
僕を試すかのような、手つきで頬を撫でる。
「 ……Aちゃん、 」
『 …ごめんね、気づいてた 』
「 そう、だったんだね… 」
『 …ずっと、無理させてたねわたし 』
「 ……ううん、僕も言えばよかった。でも、この関係が壊れてしまうのが、怖かったんだ 」
『 …うん 』
この関係から、進むことはないかもしれない。
僕を、意識してくれるだけでもいいから。
『 ……山本くんのこと、好きになりたい 』
「 …本気なら、僕が絶対に好きにさせるよ 」
そう言って、初めて握った手は、やけに暖かかったのを覚えている。
君に少しは期待しても、いいかな。
___ キスをするまで、あと250日。
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もちもちこねこ(プロフ) - fkrさんのお話をもっと読みたいです! (2020年7月8日 14時) (レス) id: 1da52e5d4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ドルフィン | 作成日時:2020年2月18日 18時