Marigold.番外編 ページ23
Aside.
『い、いざわさ』
「名前で呼んでよ」
『た、くし……どうしたの、』
なにがどうしてこうなった。
オフィスで二人きりの部屋で、一つだけの
ソファーに押し倒されている。
遡ること3時間前。
今日は久しぶりに同級生のこうちゃんに
オフィスで会って、思わず会話が弾んだ。
今思えば、来た時から機嫌が悪かったような
悪くなかったような……。
「Aちゃん、この後空いてる？」
『うん、空いてるよ〜』
「ならさ、近くのカフェ行こうよ」
『行く！デザート奢ってくれるなら行く！！』
「え！？ 割り勘じゃないの！？」
近所に出来たカフェに誘われて、
楽しく談笑していたわけ。
で、原因は多分その後のこと。
「今日呼び出したのはね、カフェに
行きたかったわけじゃないんだよ〜」
『ん？ こうちゃんの悩み相談ですか〜？』
「そーじゃなくて 笑
これあげるために呼んだの！」
いつものリュックから出てきた小さな紙袋。
『これなーに？』
「俺の友だちがくれたんだけどさ、
俺が付けるわけにもいかなくて 笑」
紙袋から出てきたのは、シンプルな
デザインのピアス。
何故こうちゃんにピアスをあげたのかは
分からないんだけど。まあいいか。
クスッと笑ったこうちゃんは、
ひとくちエスプレッソを飲んで首をかいた。
『お友だちさん、すごい面白いんだね 笑』
「ほんとに！ 笑
俺ピアス付けた覚えないんだけど！？」
巷で噂になるほどのリアクション王が、
目を丸くさせて、私に怒ってるのか
笑ってるのか全くわからない。
ひたすらに笑っていると、こうちゃんは
何かを思い出したようで。
「あ、俺これから用事あるんだった 笑
Aちゃん、まだいる？」
『なら私も帰るかな〜。仕事山積みになってるん
だもん 笑』
「ふふ、ふくらさんに信頼されまくってる
もんね 笑」
『うん 笑
私も頑張らなきゃ 笑』
「じゃ、お金置いとくからお先に」
『うん！気をつけてねー！』
ぶんぶん手を振るこうちゃんに
手を振り返して、私もカフェを後にした。
せっかく貰ったピアスを付けて。
→
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ラキ(プロフ) - 本人の目に止まらないように、本人以外はymmtのように表記した方が良いと思います。作品はとても面白かったです。 (2020年6月12日 23時) (
レス) id: 57e82cbdf4 (このIDを非表示/違反報告)
み く(プロフ) - おーちゃんさん» 直しました！ (2019年11月18日 8時) (レス) id: a43638a5bb (このIDを非表示/違反報告)
おーちゃん - なんか拓朗と拓郎がありましたよ(番外編)拓朗にすべてした方が良くないでしょうか？ (2019年11月18日 7時) (レス) id: 23068de1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドルフィン | 作成日時：2019年8月14日 18時
