128.着せ替え人形 ページ40
ど う し て こ う な っ た 。
来栖くんの服を買いに来たはずなのに、当の本人の片手にはスカート。
一緒に来た友ちゃんの両手には、大量の女物の服。
「Aは何でも似合うから、すっごい悩む〜!!」
「いや、そんなことはないと思う…」
「あるっつーの!」
私は、友ちゃんと来栖くんの着せ替え人形化していた。
「Aちゃん、どれも凄く似合ってたよ?」
「春ちゃん、君は私が着替えた姿を1枚1枚丁寧に写真を撮らなくていいからね」
「写真を撮りたくなるくらい、似合ってるってことだよ、いいことじゃん!」
「撮られてるこちらは恥ずかしいんですよ、一十木くん」
春ちゃんは、携帯片手に私の写真を撮りまくっている。
一十木くんは、それを眺めてる。
モデルか何かか、私は。
「んー、Aはさ」
「ん?」
「これが着たいとか、こういうファッションがいいとか、ないの?」
「特にないよ」
ファッションには、本当に興味が無い。
服の種類も、全く分からない。
「んーー、じゃあ、この人に見せたい!とかは?」
「服見せてどうするの?」
「そこからか!!」
頭を抱えだした友ちゃん。
私なんかのために悩んでくれるのは嬉しい。
けど…。
「私の服、選ばなくてもいいよ?」
「いいや、選ぶ!!
絶対Aが納得する服選ぶ!!」
無理して選ぶ必要ないのに。
そもそも、来栖くんはいいのだろうか。
本来、この買い物は来栖くんがするはずなのに。
「来栖くんの買い物は…」
「ん?あぁ、大丈夫だ!
俺も月夜の服選びたいし!」
「いえ、あの…」
私からしたら全然大丈夫じゃないんですけど。
「よし、違う店行こう」
「了解!」
「え、ちょっ…」
いつの間にか、2人が手に持っていた服は消えていて、私は友ちゃんに腕を引っ張られていた。
今居たお店を出て、すぐ別のお店に入る。
そこは、私よりも春ちゃんに似合うと思われる服が沢山あった。
「よし、ここから選ぶわよ」
「え」
「わぁ…!
可愛い服が沢山ありますね!」
隣で春ちゃんのテンションが上がっている。
ほら、やっぱりここは春ちゃんの方がいい。
「ここの店、春ちゃんの方が断然似合うと思う」
「それは私も思ったけど、あえてアンタに着せる!」
「はぁ…」
どんなチャレンジ精神だよ。
そんなチャレンジしなくていいよ、絶対似合わないし。
「よし、行くわよ」
「おう!」
友ちゃんと来栖くんが、店の中に消えた。
仕方が無いので、私も店の中を回ることにした。
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恭(プロフ) - はじめまして、ノルノネの方もこちらの方も楽しく読ませていただいてます。更新を再開していただけたら幸いです。 (2017年11月7日 16時) (レス) id: 6cce78c8ac (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ねぎさん» ノルノネの作品も読んでいて下さるんですか!?ありがとうございます!!テスト週間に入ってしまい、そちらに専念するのでしばらく更新が出来ません。大変申し訳ございません。終わり次第、また更新します!! (2017年2月22日 7時) (レス) id: d612dec37b (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ - ノルンノネットの作品もこのうたプリの作品もとっても読んでいてワクワクする小説で私のお気に入りです。更新が止まってしまっていますがまた更新してくれることを楽しみに待っていますね!!頑張ってください。 (2017年2月21日 3時) (レス) id: 4d5fa3e4b6 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 藍音さん» ありがとうございます!!更新が遅くなっていて申し訳ないです。頑張って更新できるようにします! (2016年12月19日 16時) (レス) id: d612dec37b (このIDを非表示/違反報告)
藍音(プロフ) - 凄く楽しんで読んでます。これからも更新頑張ってください! (2016年12月17日 20時) (レス) id: 1412c3226a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん | 作成日時:2016年5月22日 13時