111.レンの変化 モブside ページ23
レンは、いつも平等だった。
どんなブサイクな女でも、優しく接していた。
平等に、私達に愛をくれた。
だから私達の中には、抜け駆けは禁止だと暗黙のルールができた。
「レン？今日は私と出掛けましょう？」
「そんなー、今日は私！」
レン自らのお誘いは滅多にない。
私達が誘って、それにプラスにアイデアを出すのがレンだった。
皆平等、皆同じ回数、レンと出掛ける。
誰もがレンの一番になりたいと思っている。
でも、それはレンが選んだらという話。
モヤモヤを抱えながらも、私達は幸せだった。
あの子が、現れるまでは。
月夜A。
女子の私から見ても、かなり顔が整っている。
ミステリアスな印象で、話しかけることもまともにできる人はいないから、高嶺の花と呼ばれているらしい。
但し、彼女と同じクラスの来栖翔は別で、常に一緒にいるとのこと。
でもそんなこと、何も関係ないと思っていた。
レコーディングテストでペアを組んだとしても、彼が私達をほっとくわけがない。
実際、サボっていた。
それでこそレンだと、私達のレンだと、思った。
思った、のに。
『ごめんね、レディ達。
オレはこれから放課後、しばらくテストの為に練習することにしたんだ』
ある日、突然そう言われた。
練習するのは分かる。
でも、しばらくって？いつまで？
『神宮寺さん』
混乱している私達の前に現れたのが、彼女だった。
『またサボる気ですか』
『違うよ。
これから、オレは真面目に練習に参加することにしたんだ』
『…どういう心の辺境があったのか知りませんけど…。
なら、行きましょう。来栖くんが待ってます』
『分かってるよ、レディ』
じゃあね、と言ってレンはあの子について行った。
ここから、全ておかしくなった。
あのレンが寝不足になった。
誘っても、断られた。
テストが終わっても、レンは進んであの子に話し掛けて、終いには何処かに誘ったらしい。
そして、昨日の放課後。
レンは私と出掛ける予定だった。
出掛ける途中で、レンが用事があると言って何処かに行った。
結局、その日の約束はなくなった。
用事が終わらないって。
だから私は部屋に戻った。
その時、レンのファンの1人からあの写真が送られてきた。
用事って、あの子に会うことだったの？
抱きしめているのはどうして？
どうしてあんな子を。
レンが話し掛けても、さらっと流すような冷徹女。
どうして。
ねぇ、レン。
私は、貴女のことが分からない。
112.降ってくるものは一つじゃない→←110.言いがかりは止めて
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恭(プロフ) - はじめまして、ノルノネの方もこちらの方も楽しく読ませていただいてます。更新を再開していただけたら幸いです。 (2017年11月7日 16時) (
レス) id: 6cce78c8ac (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ねぎさん» ノルノネの作品も読んでいて下さるんですか！？ありがとうございます！！テスト週間に入ってしまい、そちらに専念するのでしばらく更新が出来ません。大変申し訳ございません。終わり次第、また更新します！！ (2017年2月22日 7時) (レス) id: d612dec37b (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ - ノルンノネットの作品もこのうたプリの作品もとっても読んでいてワクワクする小説で私のお気に入りです。更新が止まってしまっていますがまた更新してくれることを楽しみに待っていますね！！頑張ってください。 (2017年2月21日 3時) (レス) id: 4d5fa3e4b6 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 藍音さん» ありがとうございます！！更新が遅くなっていて申し訳ないです。頑張って更新できるようにします！ (2016年12月19日 16時) (レス) id: d612dec37b (このIDを非表示/違反報告)
藍音(プロフ) - 凄く楽しんで読んでます。これからも更新頑張ってください！ (2016年12月17日 20時) (レス) id: 1412c3226a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん | 作成日時：2016年5月22日 13時
