【殺戮の天使】私の目の前に究極の天使がいます

B6:殺人鬼の思想 ページ14

ザック｢…………あー…胸糞わりぃ…｣


彼は1人、エレベーターの前で頭を掻きむしる

いつ浴びた返り血だろうか
もう茶色く変色しまるで模様のように染み付いている

思い出すのは先程の少女の瞳









【……泣いてるの？】








静かに揺れる蒼瞳は


まるで何もかも知っているようで

自分を見透かされているようで






ザック｢…………
だっぁぁぁぁぁぁあああ！！！！！！
めんっどくせぇ……！！！
……たくっ、どうせダニーの野郎が殺るんだろ…


なら、俺には、関係ねぇな……｣






自分の部屋。と言ってもいいのだろうか
人が住んでいるとは思えないほど荒れた部屋

そんな部屋に引き返そうとするが
足が考えとは逆の方向へと進んでいく


ザック｢……なんなんだよ！！
今から行ったってどうせもう……｣


そこまで言いかけるが
何故だか先程の少女がダニーのいいようにされ殺される想像をすればするほど


さらに胸糞が悪くなってくる






ザック｢…………チッ…｣


小さく舌打ちをした後に
エレベーターに向かい足を踏み出す


ザック｢俺はただ様子見にいくだけだ…｣


誰ともわからない人に言い訳をしながら







こんな台詞をもしAが聞けば


『ザッくんそれはレイちゃんを自分で殺したいってことかな？！お？！お？！
いやぁぁぁぁザクレイあざぁすぅぅ↑↑』


と騒ぎザックに切り刻まれる事だろう…
いや、実際に後にそう言い切り刻まれる









そうして1人の殺人鬼はその1歩を踏み出した




が、






ザック｢っ！いってぇぇぇぇぇ！！！
急に動くんじゃねぇ！！馬鹿かよ！｣





急に稼働するエレベーターにより
頭をぶつけ怒り狂うザックの叫び声が聞こえたのは
その1歩からわずか10秒後の出来事である

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