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タイミング悪く咳き込んでしまって、あ、やばいかも、と悟る。
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『 …A、もしかして具合悪い？ 』
「 あ、いや 」
『 絶対そうでしょ 』
「 えっと、 」
『 嘘つかなくていいから。あの日濡れたせいだよね 』
「 …はい 」
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有無を言わさない声に頷けば、やっぱり、って大我。
今どんな感じ？きつい？って尋ねてくる声色は、凄く心配そうで。
出会った頃より声のトーン変わるようになったよなぁなんて、今思うことじゃないかもしれないけど、動かない頭で考えた。
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『 熱ある？何度？ 』
「 …38 」
『 さんじゅうはち！？ 』
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大我の驚いた声がキーンと耳に響く。
貴方そんなに大きい声出せるのね、今まで聞いたことなかったよ。
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『 大丈夫じゃないやつじゃんそれ…ごめんねそんな時に電話かけて 』
「 いや全然、むしろ一人で心細かったから、 」
『 は？一人？ 』
「 え、うん。親仕事だから居ない 」
『 ……A、とりあえずちゃんと寝てて 』
「 え？ 」
『 寝てて 』
「 あ、はい 」
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それだけ言うと突然ブツリと切られた電話。
なんだなんだ、急用でも出来たのか。
一人で居るの結構寂しいから電話繋いでてくれると心強かったのにな、なんてちょっと思ったりする。
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( 身体が弱ってる時ってメンタルにもくるんだな、 )
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…うん、とりあえず寝よう。寝てしまえば何にも考えなくて済むし。
ふっ、と溜息を吐き出して、ぐるぐる回る視界の中天井の模様を眺めていると、いつの間にか眠りに落ちていた。
＿＿＿
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ピンポンピンポン、と何度も鳴るチャイムの音で目が覚める。
ぼんやりとした視界のまま体を起こすと、頭がズキズキと痛んだ。
なんとか立ち上がって、壁伝いに玄関まで行き、ガチャリと鍵を開ける。
その瞬間、私が開こうとしたドアが向こう側から勢いよく開かれて、それに体重を掛けていた私は引っ張られて前のめりになった。
あ、やばい。身体が危険を察知して、ギュ、と目を瞑る。
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紺(プロフ) - にこさん» 嬉しいです！！ありがとうございます*^^* (2021年8月9日 8時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 面白かったです！完結おめでとうございます (2021年8月8日 14時) (レス) id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - わたぐもさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けた様で良かったです*^^* わわ、そっちも読んで頂いてるんですね…！更新頑張れます、ありがとうございます！！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - ティーさん» ありがとうございます！！やっと付き合ってくれました！！()いつもコメントくれてマジで支えになってました*^^* 次の時もぜひ！よろしくお願いしますっ！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - このスピードで進んでいくのがとっても好きでした！素敵な時間をありがとうございました！さっくんの方も楽しく読んでます！紺さんのペースでの更新を待ってます！ (2021年6月25日 2時) (レス) id: d1f867438f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺
| 作成日時：2021年5月3日 16時
