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( はー、良い事した )
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気分が良いまま、自販機に向かう。
北斗に「 好きなんだね 」なんて言われてそういえば飲んだことなかったな、って今更思ったトマトジュース。
大我の好きな飲み物。
ポケットに入れっぱなしだった小銭を取り出して自販機に投入。
ボタンを押してガコン、と落ちてきたそれは、ほんと何の変哲もない、普通の紙パックで。
だけど、好きな人の好きな物ってだけで、より特別に見えるんだよな。不思議。
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「 あれ、Aちゃん？ 」
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聞き覚えのある声に顔を上げれば、予想通りそこにはピンク頭が…
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「 …え 」
「 やっぱAちゃんじゃん 」
「 え待って、ほんとどうしたの頭 」
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ニカッと白い歯を見せる田中樹の髪色は、トレードマークだったはずのピンクではなくなっていて。
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「 ん、飽きたから違うやつにした。ど？シルバー似合うっしょ 」
「 …私ピンク色で田中樹って判断してたのに 」
「 え、ちょ、なんか酷くね？ 」
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てかまだフルネーム呼びなの！？って驚いた顔をする田中樹をスルーして、ストローを紙パックに刺す。
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「 あれ、Aちゃんもそれ飲むんだ 」
「 ん、これ？ 」
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私の手に握られたトマトジュースに反応する田中樹。
北斗の反応を思い出して、大我の好きなやつって言いたいんでしょ、って先に口にすれば、田中樹はニヤッと口角を上げた。
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「 なに気持ち悪い顔してんの 」
「 ねぇやっぱさっきから酷くね？ 」
「 気のせい気のせい 」
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ぶーぶー言ってる田中樹を適当に宥めて、ストローに口をつける。
あ、思ったより甘い。いや多少酸味もあるけど、甘い。
毎日飲みたいとまでは思わないけど…結構好きかも。
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「 てかさAちゃん、お昼まだな感じ？ 」
「 あーうん。今から 」
「 誰かと食べる？ 」
「 いや、ひとり 」
「 じゃあ俺らんとこ来たら？ 」
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屋上？って場所を言われる前に尋ねると、案の定そうだった。
昼休みギリギリまで時間潰したいし、ここはご好意に甘えちゃおっかな。
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紺(プロフ) - にこさん» 嬉しいです！！ありがとうございます*^^* (2021年8月9日 8時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 面白かったです！完結おめでとうございます (2021年8月8日 14時) (レス) id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - わたぐもさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けた様で良かったです*^^* わわ、そっちも読んで頂いてるんですね…！更新頑張れます、ありがとうございます！！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - ティーさん» ありがとうございます！！やっと付き合ってくれました！！()いつもコメントくれてマジで支えになってました*^^* 次の時もぜひ！よろしくお願いしますっ！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - このスピードで進んでいくのがとっても好きでした！素敵な時間をありがとうございました！さっくんの方も楽しく読んでます！紺さんのペースでの更新を待ってます！ (2021年6月25日 2時) (レス) id: d1f867438f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺
| 作成日時：2021年5月3日 16時
