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とはいえ朝から質問攻めされたら面倒だから、適当に時間を潰して、HRギリギリの時間に教室に滑り込んだ。
案の定、ドアを開けた瞬間に分かりやすく女子の視線が突き刺さる。
こういう他人の目にはとっくに慣れてるけれど。
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( とりあえず、なんとか放課後まで逃げ切れば明日から夏休みだし )
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これはもう気合いだな。
よし、と意気込んで席に着いた。
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「 あっぶな〜… 」
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お昼休みの始まりを告げるチャイムが鳴ったと同時に、勢いよく教室を飛び出して来た。
いやぁ、女子たち絶対こっち見てたって。昼休み捕まるのだけはマジで勘弁だったからセーフ。
他の休憩時間は授業終わるや否やトイレに籠ったり購買でお気に入りのサンドウィッチを買ったり、とにかく逃げまくって、なんとかやり過ごした。
そのサンドウィッチと、北斗に渡す新刊を手に、体育館裏に向かう。
多分北斗の方が早く来るだろうなぁなんて予想しながら、いつもの階段に腰を下ろした。
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「 早いね天王寺 」
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案の定先に来たのは北斗で、手には約束通り、あの紙パックのトマトジュース。
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「 これ天王寺も飲むんだね 」
「 ん？ 」
「 いや、京本が好きなやつだなって思って 」
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あら鋭い。
大我のことよく見てるんだね〜なんて揶揄えば「 …うるせぇよ 」って北斗はそっぽを向いた。
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「 ま、飲むのは私じゃないんだけどね 」
「 え？ 」
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そう言って立ち上がった瞬間、見計らったかのようなグットタイミングで、大我の姿が視界に映った。
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「 A、用事って… 」
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そこまで言いかけて、私の隣に居る予想外の黒髪の存在に固まる大我と、お前やりやがったな…って顔で私を見る北斗。
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「 北斗、貸し一つね。大我、これ北斗に渡してあげて 」
「 え、ちょ、A、 」
「 あとはお二人さんでごゆっくりどうぞ 」
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持っていた新刊を大我に押し付けると、じゃ、と手を振って走ってその場を去る。
大我の私を呼ぶ声が聞こえたけど、スルーして。北斗がきっとなんとかしてくれるだろうし。
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紺(プロフ) - にこさん» 嬉しいです！！ありがとうございます*^^* (2021年8月9日 8時) (
レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 面白かったです！完結おめでとうございます (2021年8月8日 14時) (レス) id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - わたぐもさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けた様で良かったです*^^* わわ、そっちも読んで頂いてるんですね…！更新頑張れます、ありがとうございます！！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - ティーさん» ありがとうございます！！やっと付き合ってくれました！！()いつもコメントくれてマジで支えになってました*^^* 次の時もぜひ！よろしくお願いしますっ！ (2021年6月25日 12時) (レス) id: 55c78b94af (このIDを非表示/違反報告)
わたぐも(プロフ) - このスピードで進んでいくのがとっても好きでした！素敵な時間をありがとうございました！さっくんの方も楽しく読んでます！紺さんのペースでの更新を待ってます！ (2021年6月25日 2時) (レス) id: d1f867438f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺
| 作成日時：2021年5月3日 16時
