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「おねえちゃーん、だいじょーぶ？」
「ん、へーき。もう取れるよ」
今日から高校2年になるんだが、
初日の朝から帽子吹っ飛ばして木に引っかけた小学生に出くわした。
まぁ見過ごすわけにも行かないし、木登りは昔から得意だったし
任せて、と言ってこうやって登ってきたわけだ。
「はいゲット」
下から見守ってたちっちゃな男の子目掛けて帽子を落とす。
ありがとー！とでっかい声で叫ぶその子に
学校遅れるよ、早く行きなーと言うと慌てて走っていった。
飛び降りるのもありかな、とか考えて下を見たけど
案外高いとこまで来ていたみたいなので諦める。
素直に降りよう。
元きた道を辿ろうと足をかけた時、
「うお、？」
ツルッと嫌な音がした。
どうやら足を滑らせたみたいで、身体が傾く。
(あ、これやばいやつ)
まじで高校初日から何やってんだろ。
死ぬかも、そんな考えが一瞬頭をよぎって、
来るであろう衝撃に備えて目をギュッと瞑った。
＿衝撃は来なかった。
「…なにやってんの、」
「え？」
何故か上から声が降ってきて、固く閉じた目をそっと開く。
透き通るような黒い瞳が私を見ていて、
なんだか吸い込まれそうになって息を飲んだ。
目の前で、綺麗な金色の髪が風になびいて揺れる。
「怪我ない？」
「あ、えと、はい」
どもりながら答えた私に少し安心した顔をして、
その人はそっと私を地面に降ろした。
(…助けてくれたのか)
命の恩人じゃん。
ということは落ちるとこ見られてたんだな。
あ、てかさっきまで世間で言うお姫様抱っこされてたのか。
状況を理解して徐々に恥ずかしくなってくる。
「…じゃ、俺行くから」
「初日から遅刻するとか、ないようにね」
それだけ言うとその人は颯爽と去っていく。
(…すごく、綺麗な人)
色白の肌、
切れ長の目、
サラサラの金髪のハーフアップ。
初めて見た、あんな男の子。
制服同じだったし、同じ高校だ。
すっかり見えなくなった背中を思い出しながらぼーっとしていると、ふと気づく。
(…お礼言ってないじゃん。)
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紺(プロフ) - ragiさん» わ！ありがとうございます〜！！私もragiさんの作品読ませていただいてます*^^* (2021年3月9日 22時) (
レス) id: 3408c8acc6 (このIDを非表示/違反報告)
ragi(プロフ) - この作品すごく好きです！ (2021年3月9日 20時) (レス) id: ec19d43cf6 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！！美紀さんも気をつけてください*^^* (2021年2月15日 21時) (レス) id: 3408c8acc6 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SixTONES大好きです大我君と北斗君と樹君寄りのオール担当です最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年2月14日 19時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 3さん» 確認しました！確かに似てるセリフありましたね...不快にさせてしまったなら申し訳ありません。ただ大元の設定は全然違うので展開としては変わってくると思うんですが...時間がある時に手直しできる部分はしようと思います。コメントありがとうございました！ (2021年1月22日 8時) (レス) id: 3408c8acc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺
| 作成日時：2021年1月5日 16時
