3.確信 ページ7
目が覚めたら、もう朝だった。
頭が痛い。頭の中でガンガンと鳴り響く。
頭に手を当て、なんとか起き上がる。昨日、何やってたっけ。
片手で辺りを探りながら、眼鏡を手に取る。眼鏡が無かったら、何も見えない。
立ち上がって、顔を洗いに洗面所へ向かう。
ところが
ピンポーン、と機械的な音が鳴り響く。
誰だ？
洗面所へ向かうのを引き返し、リビングについてあるカメラ付きのインターフォンを覗き込む。
「…はい」
「とんち？突然やけど、家入れてくれへん？」
「嫌や」
「え？ちょ、まっ」
ぶち、と会話を切る。さて、顔洗って朝ご飯でも食べるか。
「おーい、とんち！開けとくれや！おーい！」
「うるせぇ！大先生、近所迷惑やろ！」
諦めて帰ってくれるかと思ったら、そんな事はなかった。ドアを叩いて、大声で名前を叫ぶ。しかも動画で晒している名前だ。もし、もしたが。近所に俺達のことを知っている人が居たら…身バレする所だ。
仕方なく、大先生を家に迎える。朝っぱらから家に入り込まれると、無性に腹が立って仕方かい。それは大先生だからだろうか。
「お邪魔しますー。やっぱとんちの部屋って綺麗やな」
「何しにきたがわからんけど、早う帰ってな。朝飯も食べなあかんし。あと、禁煙でな」
「わかっとるよ。あと、とんち。もう朝飯の時間やないけどな」
え、嘘と呟き時計を見る。時計は１０時半を指していた。確かに、もう朝飯の時間ではなかった。そう言えば、朝起きてからまともに時計を見てない事を思い出した。
「え、もしかしてさっき起きたん？まぁ、昨日酔い潰れてたもんな」
「酔い潰れてた……？」
思い出した。
昨日、いつものメンバーで集まって飲んでいて。俺は、飲み過ぎたんだ。
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