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「私、このスパゲッティー。サイドメニューはサラダで。あと、飲み物はアイスティーで。」
「俺も、このスパゲッティーセットで。サイドメニューはコーンスープ。あと、コーヒーで」
かしこまりました。と消えて行く店員。まともにメニューを考えてなかったから、ほぼAと同じ様な感じになってしまった。
俺、この店初めてやわ。というと何故かAに笑われる。彼女が出来たらこういう店に連れて来ないと駄目だよ、なんて。女の子に人気な店を何時もチェックしとかないといけないらしい。(A曰く)
「ふふ、女の子のことに詳しくないのって、昔と変わらないね」
「仕方ないやろ。あんま女の人と関わらんもん」
「もー。そんなこと言ってると結婚なんてできないよ」
結婚というワードが出て、思わず身体が反応する。
"A、お前はどうなんや。結婚とかすんの？"って、聞けたらいいのに、聞けない。こんなにも俺ってヘタレだったっけ。
俺が中々話を聞けないまま、時間は過ぎ、次々と料理が運ばれてくる。飲み物が来て、スープはサラダが来て、最後にスパゲッティー。
全部揃うとお互い頂きます。といい食べ始める。
「そういえばコネシマ君ってさ、」
「鬱君は？」
「シャオロン君も相変わらずそうだね」
コネシマ？元気やぞ。煩いくらいな。大先生？今は意外に真面目にやっとるよ。シャオロンは、Aの想像通り、相変わらずやぞ。
出てくるのはやっぱり奴等の話題。俺は何時も合ってるからあまり分からないが、Aからしてみれば少し変化があるらしい。色々と。
コーヒーを飲み干すと、Aを見つめる。
何？なんて聞いてくるから、俺は意を決して口を開いた。
「Aって、結婚するん？」
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