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肩に置かれた手を振り払って振り返る。危うく手を出しそうになるが、冷静になって手を止めた。
「シャオロン、何の真似や」
「そんなキレんといてや。ただのイタズラや。イタズラ」
「はぁ…まぁ、ええけど。まず、此処から動こうか」
道のど真ん中にいるせいか、少ない通行人から白い目で見られる。
シャオロンを視界に入れないまま、歩き出す。
なんか今日は外にいる時間が多い。これから徹夜する身としては、ゆっくりさせて欲しいのだが。
「なぁ。Aって、コッチの方来てたんやな」
「あぁ、仕事の都合やって」
「ふーん。何年ぶりかに見たわ。会いたかったな」
「お前がコソコソしてなければ会えたんやけどな」
そんな辛辣なこと言わんといてよ〜。とヘラヘラ笑うシャオロン。陽気そうな此奴に少し、イラっとするわ。
「お前、このことは動画内でネタにすんなよ？」
「え〜何で？」
一層ニヤニヤが増すシャオロン。だから、コイツには見つかりたくなかったんだ…
「とにかくッ！絶対に動画内でも、飲み会とかでも、ネタにすんなよ！？ええな？！」
「……はーい」
返答はしたものの、信用はできない。これからも威圧をかけていかんと………。
ふと、シャオロンが周りを見渡した。なんかあったんか？と声をかけようとする。
そうすると、シャオロンが顔を近づけて、口に手を添えて話す。
「なあ。ココだけの話や。あんま他言せんでよな。
グルッペンが結婚すること、知っとる？」
「あ、知っとるわ」
即答したのが驚きだったのか、シャオロンは「うえ？」と変な声を出した。
ちなみに、結婚相手も知ってるけどな。
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