6回目 大好き ページ7
貴「く、黒アレン兄、登場……」
ア「何ですかそれ」
知りませんよそんなもの。
貴「と、とりあえず落ち着いてアレン兄、
大丈夫、アレンファンクラブは解散して、アレン様ファンクラブとして新たに会員数300人を抽選してやってるよ？」
Aがかなり挙動不審になっている。
それよりも＿＿＿＿＿＿＿＿
ア「全然大丈夫じゃありません、
前と変わりないじゃないですか。
もう僕についてのクラブ設立は禁止にしますよ？」
ダメって言ったのにまたそんな屁理屈言って…
貴「えーーー………
仕方ない、じゃあ神田さんファンクラブ設立しようかな…」
え、バ神田の？Aが？
ア「前言撤回。そのままで良いですから、
昔の写真引っ張り出して公開するの止めて下さい」
貴「じゃあその写真公開するのも止めてね？」
ア「分かりました。さあ、水飲んで。
休憩は充分できたでしょう？
もう一度最初から通してみて下さい」
こうして夜は更けていった。
貴「ん、んーーーー………んあ？
あれ、朝？」
Aが意識を取り戻すと、
そこは、
貴「あー……
そっか、私途中で寝ちゃって、
そんで床に突っ伏して、
…………ん？あれ？私床で寝て………」
アレン宅、アレンの部屋のベッドの中だった。
ふと、背中を覆うような何か温いものがあることに気付き、
Aが首だけ後ろを振り返ると………
貴「うわっアレン兄だ」
Aの幼馴染み、アレンがどアップで視界にうつった。
何故に一緒のベッド？とAは疑問に思ったが、
よくよく考えるとアレンにはクロスの借金があったことを思い出した
貴「なるほど、布団買えないもんね。
………それにしても、やっぱアレン兄はかっこいいな……」
白い髪を指でとかしてみる。
そして、昨日アレンの小さい頃の写真を勝手に撮り、
公開しようとしていたことを思いだし、
アレン兄からしたら嫌だっただろうな……
と、反省した。
貴「ごめんね、アレン兄、大好きだよ」
願わくば、この白い幼馴染みにこの心が届く様にと、
ひっそりと、しかし切に切にAは呟いた。
ア「本当ですか？」
不意にアレンが目を開けた。
貴「え！？何時から起きてたの！？」
ア「君が僕の髪に触った時からです」
貴「なんだ」
だったら最初から言えば良かったのに…
そういいかけたAの唇を、アレンは唇塞いだ。
Aの目が見開かれた。
貴「？！？！？！？！？！！！」
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作者名：ぽん | 作成日時：2016年1月6日 17時
