6色と#ffffffの彼女【東海】 (ページ2)

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てつやside

U-FES当日。
いつも通りのメンバーと、いつも通りゆるい会話をする。

1つ違うことと言えば、Aがかなり緊張でカチコチに固まっていることだ。

いつもだったらメンバーのくだらない話にけらけらと笑ってくれるのに、今日は床を見つめて何やらボソボソと独り言を呟いている。

『ああああもうやばい！！緊張がすごい！！』

…かと思えばいきなり叫ぶし、やっぱりいつものAじゃないな。

Aがスタッフに呼ばれて部屋を出ていく。

て「なぁ、A大丈夫かな？」

ゆ「んー？大丈夫じゃない？」

と「ちょっと緊張してるだけっしょ」

みんなはそう言うけど、どうも気になっちゃうんだよなぁ。

お、そうこうしてるうちにAの準備が終わったみたい。
足音が近づいてくるから、扉に注目しておく。
どんなリアクションとってやろうかなぁ、

『…ど、どう、？』

遠慮がちに扉を開けたAは、恥ずかしそうに俺らの前に立つ。

て「っっ、！」

…やば。

まぶしいほどの白いスーツに身を包んだAは、すぐには声が出ないほど綺麗だった。

みんなと違うのは嫌だと言って決めた、パンツスタイルのスーツがAのすらっと長い足を際立たせている。

他のメンバーを見てみると、俺と同じようにポカーンとAを見つめるだけで、誰も何も発しない。

反応のない俺らに不安になったのか、そそくさと逃げるように部屋の端に行ってしまう。

て「ま、まぁいいんじゃない？」

やっと絞り出せた言葉は何ともそっけないもので、やっぱりダメだな、と自分にため息が出る。

『えっほんと？！』

それでもAは目を輝かせてこちらに振り向く。

大きめのイヤリングとゆるく巻かれた髪が揺れて目が奪われてしまう。

やば、、めちゃめちゃかわいいやん…

他のメンバーも、俺の言葉を皮切りに「悪くない」だなんだとAに言葉をかけると、少し自信を取り戻したのか鼻歌を歌いながら部屋をでていった。

バタン、と扉が音を立てて閉まると俺たちはすぐさま騒ぎ出す。

て「え？え？？やばくない？」

と「…めっちゃ似合ってたよな」

ゆ「みんな何も言えなくなってたね～笑」

り「いつもメイク薄いけど、濃いのもめちゃめちゃかわいいね」

虫「やっぱAハイスペックなんだなって改めて思ったよね」

し「なんか白スーツにあの深い赤のブラウス、、、、えろかったくない？？」

て「しばゆーお前なぁ…、、、俺も思った！！！」