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夕食とシャワー等すべきことは粗方終え、寝る以外のタスクを残していない状況になる。麦茶をグラスについでいると、luzさんは思い出したかのように立ち上がってWiiUのセットをはじめる。この場には彼の他に96猫さん、nqrseさん、天月さん、そらるさん、＿そしてまふまふさんがいた。
｢みんなマリカやる？｣
luzさんの問いに異論は出なかった。
そらるさんと天月さんは後でやるらしく、luzさんはお菓子を取りに自室へ行ったため、自動的残った4人が1レース目のプレイヤーになる。
位置関係は、テレビと向き合ったソファにそらるさんとまふまふさん、そらるさんの前の床に96猫さんが座っていて、ソファから見て右端に私、その隣にnqrseさん、机を挟んで向かい側に天月さんがいる。
レースは白熱した。
｢ちょっとちょっとちょっと甲羅は聞いてないってねえちょっと追い甲羅そこで来るのねえまって｣
｢nqrseちゃん甲羅にモテてるじゃんよかったね｣
｢よくねーよ！せっかく差つけて1位だったのに｣
96猫さんとnqrseさんの熱量に私は笑う。4位だった私はキラーを引き当てて逆転するも、アイテムボックスの死角に置かれたバナナに被弾して結局4位でゴールした。
｢がちでさ、誰？甲羅やってきたの｣
｢わし3つくらいかな｣
｢冗談抜きで10個は飛んできたよ、誰、まふ君？｣
｢僕は赤甲羅を沢山飛ばした気がする｣
｢こむぎから甲羅が来ることはまずないやん、こむぎの画面で俺が1回でも映ったことあった？｣
｢スタートと……一回だけ3位になった時に。甲羅は当ててないよ｣
｢じゃあまふ君が7つ当ててきたってことじゃん！サイコパスすぎる｣
nqrseさんの勢いのある話し方に全員が笑っている。ここではじめて私はまふまふさんの笑顔を見た。＿＿ちゃんと、私がいる場でも笑えるのか。
luzさんが戻り観戦に加わり、数レース後に私とまふまふさんがそらるさんとluzさんと入れ替わりになる。その数レース後には天月さんも加わったが、私含め数人が自室へ戻った。
交わした会話は一つだけだったが、それ以上にまふまふさんが表へ出てきた事に安心した。私がこの家にいることをようやく全員に受けいれて貰えたようで、嬉しくなる。東京へ来てから出来た初めての友人＿＿というのもおかしいかもしれないが、これから関わり続けられる人達だ。大学では友達を作る気があまりない。
ここまでの道のりは長かったように思う。でも一度土台が出来たなら、これからは不安定になることはないだろう。
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作者名：たなか | 作成日時：2022年11月29日 2時
