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どれだけ杉野君が有田投手の真似をしても、彼のような豪速球は投げられない。
殺せんせーから告げられた辛い現実。
でも、そう言われたからって「はいそうですか」と納得出来る訳が無い。
だって、今までの努力を全否定されたようなものだから。
「な…なんで先生にそんな断言できるんだよっ…」
先生の言葉に食ってかかったのは杉野君ではなく渚君。
それくらい、杉野君が大事な友達なんだろう。
いいね、めっちゃ青春。
「僕等が落ちこぼれだから、エンドのE組だから……。
『やっても無駄だ』って言いたいの!?」
渚君が殺せんせーに吠える。
見下されることに慣れてしまった彼らが、殺せんせーの言葉をそういう風に受け取るのも、仕方の無いことで。
だけど、そんな友達思いな彼の言葉に先生が返したのは、何故先生が杉野君にそんなことを言えたのか納得してしまうものだった。
「そうですねぇ…。
何故無理かと言いますと……。
＿＿きのう本人に確かめて来ましたから」
てれれれってれー。
付けるとしたら、そんな効果音。
それと共ににゅ、と差し出されたニューヨーク・タイムズ。
3人で新聞の近くに寄り、一面を飾っている記事を読む。
"有田投手が触手責めに!!"
「「確かめたんならしょうがない!!」」
『二人とも心の声漏れてるよ』
まさか本人に確かめたなんて思っていなかった二人は思わずといった様子で叫んでいた。
殺せんせーはその新聞を横にずらし、その時貰ったであろうサインの書かれた色紙を見せてきて。
そこにはデカデカと「ふざけんな触手!!」と書かれ、小さく申し訳程度に有田という文字が並んでいた。
「その状態でサイン頼んだの!?
そりゃ怒るよ!!」
『色紙に何か書いて貰えただけ有難いんじゃ…』
色紙を私達に見せる先生は涙を流している。
よほどショックだったらしい。
でもこれは先生が悪いと思う。
呆れている私と渚君の隣で、杉野君は顔を暗くして呟いた。
「…そっか。
やっぱり才能が違うんだなぁ…」
「一方で」
杉野君の言葉に被せるように、少し食い気味に言葉を発した殺せんせー。
触手を杉野君の手首に絡ませながら先生は続けた。
「肘や手首の柔らかさは君の方が素晴らしい。
鍛えれば彼を大きく上回るでしょう。
いじくり比べた先生の触手に間違いはありません。
才能の種類はひとつじゃない。
君の才能に合った暗殺を探して下さい」
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紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - とっても面白いです！ (12月26日 11時) (
レス) id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
甘茶(プロフ) - みの字さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません💦そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2022年11月29日 14時) (レス) id: 720e88b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
みの字(プロフ) - とても読み応えがあってすごく面白いです！！BIGLOVE... (2022年9月3日 15時) (レス) id: e0f77146da (このIDを非表示/違反報告)
リース(プロフ) - そうなんですね！楽しみに待ってます！ (2021年4月28日 19時) (レス) id: 6559b789f7 (このIDを非表示/違反報告)
甘茶(プロフ) - リースさん» そう言って頂けて嬉しいです！大変申し訳ありません、続編は修正が完了していない為パスワードを掛けさせて頂いております。修正が完了次第公開しますので、今しばらくお待ちください。 (2021年4月27日 19時) (レス) id: f9e6e07d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘茶 | 作成日時：2018年7月6日 15時
