ハナミズキ (ページ16)

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残酷ページ16

隼 side.

「....龍友、亜嵐。小森くんと二人で話したい」

隼「え！！？？？？」

亜「は！！？？？？」

龍「.....わかった。ほら行くぞ」

ズルズルと亜嵐を引きずって出て行く龍友

....Aちゃんにはめちゃくちゃ甘いよな。

さっきまでうるさかったのに静かになる教室

「あのさ......」

Aちゃんから次に発せられる言葉を待つ。

だけどその言葉は凄く...物凄く残酷なものだった。

「.......もう私に関わんないで」

隼「.............え？」

「迷惑なんだよね。ああやって騒がれるの」

俺の目を見ようともせずにそう告げる彼女の目は物凄く怖い。

「私は.........亜嵐と龍友がいればいい。」

グサリとAちゃんのその言葉が俺の心の奥深くに刺さった。

隼「ごめ......ん..........」

あー...俺なに浮かれてたんだろ。

俺のこと庇ってくれてすげえ嬉しくて

それも全部俺の勘違い。

「......ん。じゃあ先行くね。.....ばいばい......」

力が抜けてその場に座り込む。

隼「.............痛え.........」

Aちゃんの表情が頭から離れない。

ズキズキと痛む胸。

自分のことで精一杯な俺は

彼女の優しい嘘を見抜けなかった。