ハナミズキ (ページ30)

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A side.

涼「A！帰ろ？」

「.......ん。」

玲「なんで涼太には懐いてんのに俺にはそんな冷たいんだよ」

涼「Aは俺にだけ懐いてればいいのー(笑)じゃあなー！」

「.....玲於ばいばい」

玲「......！！可愛い！！！」

「.........うるさい」

涼太と玲於とは仲が良くていつも一緒にいた。

...こんな性格だしあんまり友達もいないから。

涼「今日はどこ行こっか」

「...........アイス食べたい」

手を繋いで他愛もないことを喋りながら歩く時間がすごくすごく好きだった。

涼「またアイス？笑」

「...........うるさい」

涼「まーたいじける。笑」

笑うと目尻にできる皺がすごく好きだった。

「.........涼太.....？」

涼「んー？」

「.................いつもありがと」

口数も少ないしあまり笑わない私と付き合ってくれるのなんてきっと涼太しかいないもん。

涼「ふはっ。笑 .......こちらこそ。」

ふにゃんと笑う涼太。

まさかこの日が最後になるなんて

もう二度とこの笑顔を見られなくなるなんて

この時の私は思ってもいなかった。