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母親「今日パパとママは仕事終わってからそのままデートしてくるから、Aもお泊まりしてきていいのよ。」
「でも大寿君、絶対お泊まりさせてくれないよ？」
母親「時には女から押し倒すのも必要よ。」
「ママもパパの事押し倒したの？」
Aの問いかけに、母親は意味深な笑みを浮かべ、無言で部屋の扉を閉める。
「え、何その顔……あ、」
静かになった部屋に、携帯の着信音が響く。
Aが携帯を開くと、それは大寿からのメールだった。
「起きたか？」という簡素な内容に、Aは笑みを浮かべながら返信をする。
"起きてるよ。準備終わったからこれから向かうね"と送り、コートを羽織って荷物を持つと、玄関へ向かった。
玄関のすぐ脇にある洗面所では父親が髭を剃っており、靴を履くAに気が付いて見送りに出てくる。
父親「大寿君とデートか？」
「うん。」
父親「あんなヤツに娘はやらん！」
「それ言いたいだけじゃん。」
父親「うん。」
何度もこのやり取りをしているAは、父親が大寿をあんなヤツ呼ばわりしても気にしなくなっていた。
最初の頃はそんな事言うなと怒っていたが、そうすると父親は「大好きなAちゃんが他の男に嫁ぐなんて嫌だぁ〜」とまるで幼子のように駄々をこね、母親とAを呆れさせた。
Aはショートブーツのチャックを上げると、行ってきますと父親に手を振り玄関を出た。
マンションのエントランスに着き、Aはエレベーターを待ちながら、手鏡で髪に乱れがないかチェックをする。
ふと鏡の端に白いモノが映り、Aは驚いて振り返った。
「びっ、くりしたぁ！音もなく背後に立たないでよ、怖いなぁ。」
乾「勝手にビビっただけだろ…」
後ろに立っていたのは、乾だった。
いつも九井と二人で行動している乾だが、本日は九井の姿が見当たらない。
「あれ、一人？ココ君は？」
乾「俺だけだ。コレ届けに来ただけだから。」
そう言って、乾は手に持ったA4サイズの茶封筒を軽く上げる。
「ソレ、渡しておくよ。」
乾「じゃあ頼…いや、やっぱ自分で持っていく。」
「え、だって届けに来ただけなんでしょ？」
乾「そうだけど、いい。ほら、エレベーター来たぞ。」
乾は不思議そうに首を傾げるAの背に手を添え、共にエレベーターに乗り込んだ。
目的の階のボタンを押し扉が閉まると、二人は上がっていくモニターの階数を無言で見つめる。
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子持ちししゃも(プロフ) - ムーンさん» コメントありがとうございます！もうすぐ完結なので、是非最後までよろしくお願いします🙏 (5月22日 15時) (
レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - きゃー🥰大寿といよいよですね、ドキドキワクワク🤣 (5月22日 8時) (レス) @page50 id: 899026d120 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - あの場面！！だいじゅが倒された場面やぁ…タカチャンがやられる前に気絶させるのは見させたくなかったとはわかる。 (5月11日 9時) (レス) @page45 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - 教会からの物音って……まさか、タカチャン達が……これは夢主がハラハラしてしまう (5月9日 17時) (レス) @page44 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 鈴桜(元シオン)さん» いつもコメントありがとうございます🤭教会の場面は、この作品を書き始める時からイメージしてたので早く載せたいです！ (2023年4月22日 10時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：子持ちししゃも | 作成日時：2022年5月7日 16時
