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Aはそっと近付き、顔を覗き込む。
大寿はベッドに背中を預けて腕を組み、少し俯いて目を閉じていた。
Aが愛しい気持ちを全面に出しながら眺めていると、大寿がゆっくりと目を開ける。
「おはよ、大寿君。」
大寿は首をコキリと鳴らし、ベッドに座り直してAの頬に手を当てる。
突然の事にAが心臓を高鳴らせていると、大寿はルームランプの横に置いてある体温計をAに差し出した。
体温計を脇に挟み約一分。
検温終了のアラームが鳴り、Aは表示部を上に向ける。
大寿「熱は下がったようだな。」
「よかった、明日はクリスマスだからね。」
大寿「…もしかしてお前、明日一緒に行く気じゃねぇだろうな？」
大寿とAは毎年クリスマスの深夜、教会へ礼拝に行くのが恒例となっている。
Aがさも当然のように頷くと、大寿はため息をついてAの額を突いた。
大寿「今日熱出した奴が明日出掛けられる訳ねぇだろ。」
「ええっ！クリスマスなのにぃ…じゃあ明日は会えないの…？」
大寿「明日は大人しく家にいろ。ぶり返すぞ。」
大寿は立ち上がり壁に近付くと、部屋の電気を点ける。
急激に明るくなった空間に、Aはくしゃりと顔に皺を寄せ目を瞑る。
大寿「ブサイクな顔すんな。」
「だって眩しい…」
大寿はAの隣に戻ると、床に脱いであった上着のポケットから何かを取り出す。
大寿「ホラ、これやるからちゃんと大人しくしてろよ。」
大寿が渡したのは、明日渡す予定であったクリスマスプレゼントだった。
Aは感謝を述べると、自分も用意していた物を渡そうとベッドから立ち上がろうとする。
だが大寿に阻止された為、仕方なく机の脇に置いてある紙袋を取るよう彼に頼んだ。
「一日早いけどメリークリスマス、大寿君。」
大寿「あぁ。」
大寿は返事をし、紙袋の中身を開けた。
中から先の尖ったショートブーツが出てくると、大寿は満足気に口角を上げる。
どうやら彼のお気に召したようだ。
次いでAがリボンを解きケースを開けると、程良いサイズのピアスが出てきた。
形や石は以前Aが大寿の誕生日にあげたネックレスと同じだが、デザインは少し女性らしい物になっていた。
しかしピアスを開けていないのを知っているのに、何故この選択なのだろうとAは首を傾げる。
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子持ちししゃも(プロフ) - ムーンさん» コメントありがとうございます！もうすぐ完結なので、是非最後までよろしくお願いします🙏 (5月22日 15時) (
レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - きゃー🥰大寿といよいよですね、ドキドキワクワク🤣 (5月22日 8時) (レス) @page50 id: 899026d120 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - あの場面！！だいじゅが倒された場面やぁ…タカチャンがやられる前に気絶させるのは見させたくなかったとはわかる。 (5月11日 9時) (レス) @page45 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(元シオン)(プロフ) - 教会からの物音って……まさか、タカチャン達が……これは夢主がハラハラしてしまう (5月9日 17時) (レス) @page44 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 鈴桜(元シオン)さん» いつもコメントありがとうございます🤭教会の場面は、この作品を書き始める時からイメージしてたので早く載せたいです！ (2023年4月22日 10時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：子持ちししゃも | 作成日時：2022年5月7日 16時
