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居間に戻り朝食を食べ終えた頃、玄関のチャイムが鳴った。

台所へ食器を片付けに行っていたAが戻ると、居間に一人、人が増えていた。

訪問者は、炭治郎だった。


炭治郎「おはようございます。体調は大丈夫ですか?」

「おはよう。ありがとう、大丈夫だよ。」


Aが鱗滝の隣に腰を降ろすと、炭治郎は少しソワソワとした様子で二人を見ていた。

二人の関係性が気になっているようだ。


「改めまして、花垣Aです。」

炭治郎「竈門炭治郎です。」


よろしくと二人が握手を交わすと、鱗滝が口を開く。


鱗滝「炭治郎。Aはお前や義勇の姉弟子だ。」

炭治郎「そうなんですか!」

鱗滝「ちなみに義勇の二代前の水柱だ。」

炭治郎「へぇ、義勇さんの二代前………え?」


目をこぼれ落ちそうなほど見開き驚いている炭治郎をよそに、Aは嬉しそうに手を合わせた。


「まぁ!あの子柱にまでなったんですか?そうですか…泣き虫だったあの子が…」


会った時には褒めてあげなければと笑うAに、炭治郎はハッと我に返る。

彼女から、昨日と同じような匂いを感じ取ったからだ。

あの、と炭治郎は恐る恐る口を開く。


炭治郎「義勇さんと、なにかあったんですか?」

「え…?」

炭治郎「なんだか悲しそうな匂いがしたから…」

「匂い?」


炭治郎は人よりも鼻が利き、人の感情が読み取れる。

隣で口を挟んだ鱗滝の言葉に、Aは困ったように眉を下げた。


「では、炭治郎君には感情は隠せないね。」


Aは湯呑みに入ったお茶を一口すすると、"約束"とポツリと呟いた。


炭治郎「約束?」

「…約束を、守れなかったの。」


Aは義勇と錆兎が最終選別に発つ際、約束をしていた。

合格して家に帰ってくる時、出迎えてやる。だから、絶対に帰って来い_と。


結果として当時戻ってきたのは義勇だけだったが、その約束は果たされなかった。

義勇が戻る三日前、Aは鬼狩りに派遣され帰らぬ人となってしまったのだ。


目を伏せて語るAを、炭治郎は悲しそうな目で見つめる。


炭治郎「…上弦、だったんですか?」

「そうね。確か黒死牟という名前だったかしら。」

炭治郎「黒死牟…!上弦の壱!あの…」


上弦の壱は悲鳴嶼行冥、不死川実弥、時透無一郎、不死川玄弥の4名が倒したと炭治郎が教えると、Aは優しく微笑んだ。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:アニメ
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時

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