ヒーローの姉、元水柱【東京リベンジャーズ】【鬼滅の刃】

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それは武道と同年代に見える女の子で、彼女は目の前の男に向かって、見た目に反した蹴りを繰り出していた。


炭治郎「水の呼吸、弐ノ型＿水車！」


次いで空から降ってきたのは、刀を持った男の子＿＿竈門ベーカリーの炭治郎だった。

彼の振り下ろした刀は男の腕を落とし、武道達との距離を取らせた。


炭治郎「禰󠄀豆子、その人達を頼む！」

禰󠄀豆子「うん！」


禰󠄀豆子と呼ばれた女の子は武道達の側へ走ると、Aを仰向けに寝かせ直した。


男「このご時世で刀ぁ？銃刀法違反なんじゃねぇの？」

炭治郎「…一つ聞きたい。お前は鬼なのか？」


鬼、と男は小さく呟くと、可笑しそうに声を上げて笑った。


男「アヒャヒャヒャ！鬼…鬼かぁ！そういえば薬をくれたあの男、そんなこと言ってたような気がするなぁ……あれ、くっつかねぇ。」


男は落ちた腕を拾い、元に戻そうとしている。

取れた腕が付かないのは普通のことなのだが、男は首を傾げ、ピチャピチャと水音を立てながら腕を切断部に当てていた。


炭治郎「薬…どんな奴だ？」

男「んなの覚えてねぇよ。あ、」


男の持っていた腕が崩れ落ち、次いで身体側の切り口からも同様、砂のように地面へと落ちていく。


男「なんだよこれ…話が違ぇじゃねぇか！死ななくなるって言ってたのに…嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ！助け…」


全身が灰となって落ち、男の存在は消えた。

炭治郎は悲しそうに眉を下げしゃがむと、灰に手を合わせる。


禰󠄀豆子「お兄ちゃん。」


禰󠄀豆子に呼ばれ、炭治郎は刀を収めて三人に近寄り首を横に振る。


炭治郎「しのぶさんの報告と同じだ……あれ？禰󠄀豆子、その人うちのお客さんじゃないか。」

禰󠄀豆子「うん。でもお姉さん、気を失ってるみたいなの。」

炭治郎「そうか。どうしよう…えっと、キミは？」


炭治郎の問いかけに、腰を抜かして呆然としていた武道はハッと我に返る。

武道は自分がAの弟だという事、そして先程までの経緯を簡単に説明すると、風で飛ばされ少なくなった灰へ目を向けた。


武道「あの…さっきのは一体なんだったんですか？」


武道の質問に答えていいものだろうか、と炭治郎が考えていると、後ろから彼を呼ぶ声が聞こえた。

振り返った先にいたのは赤い天狗の面を着けた男＿炭治郎の師である鱗滝左近次だった。

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