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半間は右手で煙草を吸い、もう片方の手はポケットに入れられていた。

側には舎弟のような男がおり、彼が傘をさし、半間が濡れないようにしている。


半間「祭り行ってたの?浴衣可愛いじゃん。」

「ありがと。もしかして修二君はこれから行くの?」

半間「んー、まぁそんなトコ。」


半間は目を細め、口から煙を吐き出す。

Aの視線が煙草に向いている事に気付いた半間は、「なに?」と首を傾げた。


「煙草は身体に悪いよ。」

半間「煙草、嫌?」

「好きではないかな。」

半間「じゃあ消すー。」


そう言って、半間は足元の水溜まりに煙草を押し付ける。

勿論彼がそれを拾うわけがなく、吸殻はそのまま水を含んでいった。


「こら、ちゃんと捨てなきゃ駄目だよ。」

半間「面倒くせぇなぁ…オイ、拾っとけ。」


半間は舎弟に命じるとAの傘に入り、Aから持ち手を取り上げる。


「なぁに?」

半間「帰んだろ?途中まで送ってやるよ。」

「お友達は?ていうかお友達にゴミ拾わせちゃ駄目でしょ?そもそもなんでお友達は傘さしてないの?」

半間「いちいちうるせぇなぁ。オトモダチが好きでやってるからいいの。」


半間はニヤリと笑い、Aの肩に腕を回した。

突然引き寄せられ、Aは少しバランスを崩す。


「ちょ、危ないよ。」

半間「もっと寄んねぇと濡れんぞ。」


ピタリと身体が密着し、Aは少しドキリとする。

生まれてこの方、異性とここまで密着した事がないからだ。

僅かに染まったAの頬に気付いた半間は、楽しそうな笑みを浮かべる。


半間「あれぇ?Aちゃん、もしかして照れてんの?」

「て、照れてないよ!ちょっと恥ずかしいだけ!」

半間「ふぅん、じゃあ嫌なわけじゃないんだ?」

「嫌じゃないよ。修二君背高くてかっこいいし、話してて楽しいもん。」


褒められると思っていなかった半間は一瞬目を丸くさせるが、直ぐ様表情を元に戻す。


半間「んじゃあ今度デートしようぜ。」

「もう、すぐそうやって調子に乗るんだから。」


それから二人はそのまま暫く歩き、Aと別れた後、半間は神社への道を引き返した。


ちなみにAがいる間、一緒にいた舎弟はずっと後方を離れて歩いていた。

彼は普段からは想像のつかない半間の行動に、内心「コレ本物の半間さんかな…」と考えながら二人を眺めていたのだった。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:アニメ
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子持ちししゃも(プロフ) - 藍璃さん» ありがとうございます!頑張って更新します! (4月25日 21時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
藍璃(プロフ) - 好きです!!!!更新待ってます!!!! (4月25日 18時) (レス) id: f0cad43b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 分かりました、更新はゆっくりでいいですよ (3月16日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます。すみません、無惨様その他の過去の鬼達は出る予定がありません😭記憶の一部とかには出す予定ではありますが、夢主は半天狗と接触してないという設定で考えていたので、彼は出てきません😭ほんとすみません😭 (3月15日 22時) (レス) id: 197a8307a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 子持ちししゃもさん» 半天狗の喜怒哀楽の鬼を出して欲しいです! (3月15日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2023年10月19日 23時

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