呪術師とヤンキー【東リべ】【呪術廻戦】

43 ページ44

教会の聖堂への扉をそっと開けると、ナイフを持った柚葉がフラフラと大寿へと向かおうとしていた。

三ツ谷は柚葉に近付き、ナイフの刃先を握って止めた。


三ツ谷「守る時に使うもんじゃねぇよソレ。」

武道「え？三ツ谷君！？と、七種さん！？」

三ツ谷「手ぇ離せよ柚葉。俺の手が切れちまう。」


三ツ谷はそう言って、柚葉に笑いかけた。

ボロボロだった柚葉は、目に涙を溜めフラリと三ツ谷にもたれかかった。


三ツ谷「タケミっち、A、柚葉を頼む。」

「はい。」

武道「あ…はい！」


Aに柚葉を渡すと、三ツ谷は大寿に向き直った。


三ツ谷「俺が相手だクソヤロー。」

大寿「あ？本気かテメェ？休戦協定はどうすんだ？まさかテメェで結んだ約束、テメェで破るクズヤローか？」

三ツ谷「黙れ…そんな約束より、当たり前の事教えてやるよ。」


"妹とにはどんな時も手をあげず、どんな悪さも笑って許してやるのが"兄貴"というものだ"


そう言って三ツ谷は大寿に殴りかかった。


「ねぇ武道君。」

武道「何？」

「私兄妹いないからわかんないけど…三ツ谷さん見てると、兄ってこんな感じなのかなって思うよ。」

武道「悟さんは？」

「アレは…アホだから。」


信頼はしてるけどね、とAは笑った。

44→←42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す