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あと数日でハロウィンという時、武道はAを屋上へと呼び出した。
武道「ごめん七種さん、キミにお願いがあって…」
「何でしょうか?私に出来る事なら良いんですけど。」
武道「あの、七種さんに反転術式を…い゛っ!!」
気付いた瞬間、武道の目の前には地面が広がっていた。
武道が全てを言い終える前に、Aに組み伏せられたのだ。
武道は一瞬の事で、何がなんだかわからなかった。
「ねぇ」
武道「はいっ!」
「誰に聞いたの?」
武道「え?」
「誰に聞いたのって言ってんだけど。」
武道は首を動かしてAを見る。
そこにいつもの笑顔はなく、無表情の彼女が武道を見下ろしていた。
武道(七種さんが気を付けろって言ったのってこの事!?最初から言ってよ!怖え!)
返事をしない武道に苛ついたのか、Aは押さえ付けている手に力を入れた。
「ねぇ聞いてんの?」
武道「いでででで!ちょっと待って!俺は未来の七種さんに言われて!」
「は?」
Aが手を離すと、武道は起き上がりAに向き合った。
武道「俺、実はタイムリープしてるんだ!」
武道は今までの事、そして未来でのAとの会話などをかいつまんで話す。
Aは黙って聞いていたが、武道が話し終わるとフッと息を吐いた。
「わかりました。キミの言う事を信じます。」
武道「あ、ありがとう!」
「だって嘘でもこんな事言えるような人じゃないでしょう?武道君は。」
武道「まぁ…って!武道君って…」
こちらでも名前呼びに昇格したのが嬉しくて、武道はニヤニヤと笑った。
「顔が気持ち悪い事になってますよ。」
武道「笑顔で酷い……あ!そうだ、未来の七種さんから伝言があるんだ。」
「何ですか?」
武道「えっと…傑君を止めろって…」
「…は?」
___「傑君が呪詛師にならないように止めて。悟にも、傑君の骨を折ってでも止めるようにって言って。」___
伝言を聞いたAは、可笑しそうに笑った。
武道「こ、怖いよね、未来の七種さん…」
「ふふっ…何で?だってそれだけ重要って事ですよ。」
武道「え?」
「それに悟が傑君の骨を折ったとしても、私が必ず治します。傑君が懲りなくても何度でも。」
そう言って笑うAを見て、なんてとてもかっこいいんだ、と武道は思った。
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子持ちししゃも(プロフ) - 七竈さん» コメントありがとうございます!ひぃひぃ言いながら読んで頂いてありがとうございます😂早くアニメ2期やるといいですよね!わたしも楽しみです🥳アニメ放送されたら是非また読みに来て下さい! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - とっても面白かったです!アニメしか見ていないので32以降はまだ見ませんが、アニメで続きが放送されたら必ず、この作品を見に来ます!私好みのストーリーの進み方で常々、ひぃひぃ(感激&最高)言いながら読んでました。素敵な作品をありがとうございます!! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 杜綦さん» コメントありがとうございます!今後も是非お楽しみ下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
杜綦(プロフ) - 続編楽しみです! (2021年12月12日 23時) (レス) @page40 id: d8bb1d3459 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!早くパス解除出来るように頑張ります! (2021年12月11日 23時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2021年10月23日 15時