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スンチョルとソクミンとウォヌが島の畑で野菜を採ってきた。
「うわぁ!最高だ…!」
ミンギュは家から出てくるなり籠いっぱいの野菜を見て目を輝かせた。この子島に来てから心まで主夫になってしまったみたいだ。
「俺の畑はここのより10倍は大きいよ」
チャンの隣に座って皆を眺める。ウォヌが何か話しているみたいだけど誰1人として聞いちゃいない。
本人も気づいたのか、なんで誰も聞いてないの…と呟いている。一部始終を見ている俺としてはなんとも悲しい状況だ。
するとそこへジョンハンが近づいて行った。
「俺が聞いてたよ」
ジョンハンはそう言うとウォヌとハイファイブをしてそのまま手を握り合った。
「ウォヌ手が凄く冷たいけど?」
ジョンハンの優しい気遣いにウォヌも満更でもなさそうだ。
「……仲良いなぁ」
「へ?」
「ウォヌとジョンハニがさ」
「ふぅん。僕とAヒョンも仲良いですよ?」
チャンがくっつくように座り直してニッコリと俺を見て笑う。ああ、なんて可愛いんだうちの末っ子は。
「お前いつかその笑顔で世界征服しちゃうんじゃないか?」
「ええ?なんのこと?」
側で話を聞いていたジスにチャンが聞く。
「さあ?僕にもよくわからないけど、多分凄く可愛いってことじゃない?」
「僕格好いいって言われたい!」
「学校卒業したらな」
「じゃあもうすぐじゃん」
「まだ後1年あるよ〜」
あんまり早く成長されちゃ困る。このままじゃ俺の癒しがミョンホだけになっちゃうじゃないか。

「夕飯のメニュー決めようよ」
チャンの肩にもたれてジフン達が話すのを聞く。昼間っからもう夕飯の話だ。
「ビビンソースと麺を絡めて」
「フジツボも入れよう」
「タメっ、っパッ、パッ、!」
ジフンが『フジツボ』がうまく言えないでいると、状況整理を始めたジョンハンの前をわざわざ横切って、ウォヌがジフンの口元にカイロを差し出した。一瞬だけどジョンハンの表情が曇ったように見えた。
「ヤーッチョンウォヌ。お前って男はなんて不誠実な奴だ」
「はい?」
「二兎追う者は一兎も得ずだぞ?」
「何事…?」
「ハニも言ってやれ。どっちが本命なの?って」
「おい誰だヒョンの変なスイッチ入れたの。夕飯の話がまとまらないぞ」
スンチョルがこめかみを押さえる。
「俺のジョンハニを任せられるのは経済的に安定しててだなぁ」
うっかり口を滑らせるとジョンハンの目が鬼のように光った。察したミンギュが人差し指を口に当てる。
「ヒョン、お口チャックだよ」
「さーせん」

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作者名:岡田 | 作成日時:2017年4月15日 9時

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