We'll be alright!! (ページ15)

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Wonwoo ページ15

片付け班ということで部屋で夕飯が出来るのを待つことになった。寒さをしのぐ為に自分の上着を掛けてじっとしているしかない。
「すんごく寒い…」
鼻を真っ赤にして溢すジスヒョン。なかなかの爺さんっぷりだ。
物音がしたと思うとAヒョンが家に入ってきた。そのまま台所で引き出しを片っ端から開けている。
「ヒョン、外どう？」
「駄目だー、全然火が点かない。なんか燃えそうなもんないかな」
「俺も探す」
「ありがと」
シンクの下の棚を開けて中を覗く。ここはザルがしまってあるだけで火種に出来そうなものはない。
隣の棚を開けて謎のビニール袋の中身を探っていると、Aヒョンが俺を呼んだ。
「ウォヌ、腹減っただろ。大丈夫か？」
「俺？そりゃ減ってるけど、皆減ってるでしょ」
「さっきまともに食えるもんなかったじゃん」
船に乗る前に振る舞われた豪華な料理は海鮮料理だった。魚介が苦手な俺は仕方なく栗や野菜を摘まんだだけで、言われればまともな食事をしていない。
「明日釣りに行くって話になってるよ。帰るまで魚しかなかったらお前死んじゃうな」
「不吉なこと言わないでよ。いざとなれば物乞いでもなんでもして生き残るから心配しないで」
「弟の心配をするのがヒョンの仕事です」
感心してAヒョンを見ると、長く伸ばした前髪の奥で目を細めて笑っていた。
「ヒョーン！火ついたー！！」
外からミンギュの叫ぶ声がする。
「お！よくやったミンギュ！」
「僕だよヒョン！僕が歌ったらついたんだよ！」
「俺のスングァニが？天才かよお前～」
Aヒョンは立ち上がると俺を見下ろして満面の笑みを浮かべた。「無理すんなよ」と呟くと俺の頭をワシャワシャと撫でてから外に駆けて行った。

漸く夕飯が出来た。米もラーメンも、見つけ出したキムチも全部使ったらしく食料はすっからかんだ。
「みんな忘れるな？俺たち明日食べるもの何にもないんだからな？」
「明日のことは明日考えることにしよ」
心配するスンチョリヒョンにジョンハニヒョンが麺を啜りながら言う。ヒョンの言う通りだと俺も思う。
「あ、俺んとこにあった！」
突然スンチョリヒョンが声を上げた。何事かと思えば、鍋の蓋が熱で溶けて落ちたネジがそのまま一緒に煮込まれていたらしい。
「良かったよ俺のところに入ってて」
「クプスそういうのやめろよ。ヒョン切なくなる……」
「ヒョンだってそう思ってたくせに」
2人のヒョンが満足げに微笑みあっているのを、俺は複雑な気持ちで見ていた。