We'll be alright!! (ページ2)

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You ページ2

「Aヒョ～ン、タチバナA～」
「はーい」
「ヒョン、wassup～」
「wassup～ドギョミ～」
カメラ片手にテンション高く近寄ってくるソクミンに手を振る。スッピンだけどお構いなしに撮られる。着ているのだってパジャマだ。みんなもだけど。
さて、小さな宿舎はさっきから大騒ぎ。番組の企画で旅行に連れて行ってもらえることになり、メンバーみんな上機嫌で荷造りの真っ最中だ。服やら靴やらで氾濫したリビングを抜け出して、俺は自室でひとりこそこそと自分のトランクに荷物を詰めていたところをソクミンカメラに見つかった。
「どこに行ったかと思ったら、こんなとこに隠れてたんですね！」
「だって向こう凄いことになってるじゃないですか」
「ヒョンは何を持っていくんですか？」
ソクミンはそう聞くとトランクの中身にカメラを寄せた。
「特別なものはありませんよ。服、靴、あ、下着は多め。寒いかもしれないからマフラーと手袋」
「お、このポーチは？」
「僕の必須アイテム、お薬袋です！」
「さすが僕らの薬剤師～！」
イェーイ！とハイタッチ。ニコニコ笑うソクミンはデカイけど可愛い。
「一応長男ですから、みんなの体調を考えていつも持ち歩いています」
「僕たちは何かあるとすぐヒョンに聞きます。ヒョンお腹の薬ある？ヒョン頭痛が酷いんだけど、って」
「アイドルの強い味方ニキビパッチもありますよ」
「あら、ここにも？」
「今日も貼ってます。活動期間中に治らなくて残念…」
悲しい顔をするとソクミンが頬に貼ったパッチの上からツンツンと突いてくる。ちょっと、刺激は厳禁なのに。
「こら、触っちゃダメですよ」
人差し指で顔の前に小さなバツを作ると、ソクミンが「僕たちのヒョンかわいいです」とカメラを自分に向けてニシャニシャと笑う。可愛いのはソクミンの方だ。ちょっと変な奴だけど。
「Aヒョーン！」
するとどこからか騒ぎを嗅ぎつけたスングァンとチャンが俺達のところへなだれ込んできた。
「ヒョン、僕泊まる時ヒョンと同じ部屋がいいです！」
「あ、ディノずるい！僕が先に言おうとしたのに！」
「まだどこに泊まるかもわからないだろ？」
2人に両側からぎゅうぎゅうとくっつかれる。んー、可愛い。こんなモフモフした動物がいる楽園に行けたらいいなあ。