We'll be alright!! (ページ38)

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Seungkwan ページ38

「ヒョンはどうしてそうなの？」
ハンソルが呆れたように言い放った。
「なんにも出来ないなんてことない。ヒョンはちゃんと、皆の為に出来ることをやろうとしてる」
「そうですよ。僕達Aヒョンのおかげでここに来てから辛いことがあっても笑っていられるんですから」
チャンは人懐こい笑顔でAヒョンを励ます。眩しすぎるくらい真っ直ぐな笑顔で。
ハンソリはコートのポケットに両手を突っ込んだまま、唖然と自分を見上げるAヒョンを哀しそうな目で見下ろした。
「だけどもしヒョンがなにも出来ないと思ってるなら、それは自分で線を引いてるからだ」
「……俺が？」
「そうだよ。ヒョンは自分で勝手に、俺達から自分を遠ざけてる」
ヒョンが奥歯を噛み締めたのが分かった。不穏な空気にチャンが戸惑っている。
もしこれが他のヒョンだったら。きっと言い合いになったり、ハンソルがこてんぱんにやられていただろう。でもAヒョンは違う。ヒョンは馬鹿みたいに僕達に甘い。でもそれが時に残酷だってことを、このヒョンは分かってない。
「そうかもしれないな」
ヒョンはいつもの笑顔で、頷いた。
「っ、……ヒョンのバカ」
チャニ行こう。そう言って来た道を引き返していくハンソルに、チャンが慌ててついていく。いつもならこういう時絶対に僕に声を掛けるけど、残されたってことはつまり僕にヒョンを任せたってことだろう。
「あーあ、ヒョンってば。違うって言えばいいのに」
「ハンソリの奴、普段ボーッとしてるくせに案外鋭いんだな」
遠ざかって行く2人の背中を見ながら、Aヒョンは優しい顔で呟いた。
「そんなこと言ったらあいつもっと傷つくよ。本当は認めて欲しくなかったんだから」
「あれ、スングァニは？ヒョンがこんなこと言って悲しくないの？」
「誰だって自己嫌悪はするよ。グループに迷惑を掛けたくないのは僕だって同じ」
おどけた顔をして僕のことを覗き込んでいたAヒョンがキョトンという顔をした。
「ハンソリあれでもヒョンのこと尊敬してるんだよ？その尊敬してる人がいつまでも自分を過小評価してるから歯痒いんだよ」
「……尊敬ねぇ」
ヒョンは遠くで沈もうとしている太陽を眺めて眩しそうに目を細めた。「皆大人になっちゃうなぁ」そう言う口元は嬉しそうに笑っている。
「ちなみに！僕だってヒョンのこと尊敬してるんだから！！あんまり変な落ち込み方したら今度は本当に怒るからね！」
「あー、はいはい。分かったよ。俺のスングァナ」