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『Sellyのばーか………うわｯ！』
まるで悪態を責めるかのように、仕事用のスマホの呼び出し音が鳴り響いた。
嫌な予感がしつつも確認すれば、着信相手は
どうすべきか、しばし迷った。
でも、このスマホは仕事用なのだ。気がついたからには出るべきだろう。
『…はい…』
＜A、か？＞
『はい、そうです。おはようございます。』
＜んん？おはようか？…遅いじゃん？＞
そう言って笑う彼の顔が容易に想像できてしまって、自分の凝りなさに苦笑が漏れる。
＜なに、笑ってる？＞
『いーえ、なんでもない、ですよ。』
どうされましたか？と事務的に聞き返せば、彼は突拍子も無いことを言ってきた。
＜A、東京観光したい、一緒しよ＞
『え、嫌ですけど…』
＜嫌？残念、Aに拒否権ないよ＞
『はぁ？』
＜あはは、だめ、A断れないよー＞
『いやいや、私が行かなきゃいい…』
だけでしょ？そう断ろうとすると、楽しそうにSellyは告げてきた。
＜おじじが、外出る時はA呼べば来る、言ってたよー＞
『あ、あいつ…！』
＜はは、いーのか、Aのbossだろー＞
にほん、案内してよ。
絶対に断れれないように雁字搦めにしてきた男が朗らかに笑う。
まだ日本に私が居た頃、散々一緒に観光したくせに。
『わ、かった…』
じゃ、渋谷に14:00ね。
そう断言したSellyは一方的に電話は切った。
ツーツーと機械音を鳴らすスマホをボンヤリと見つめる。
断れなかったのか、断らなかったのか。
自分でもよく分からなくて、考えるのも嫌でぼんやりしてしまう。
数分だったのだろうか。
スクリーンセイバーが作動してパッとスマホがロックされ、時間が大きく表示された。
12:45
『やばい準備しなきゃ…！』
Sellyと別れてからあまり着ていなかった私服をゴソゴソと漁る。
なんだか泣きたいような嬉しいような、そんな複雑な感情は無視することにした。
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ならか(プロフ) - にやけ止まらんくて焦る (2月14日 18時) (
レス) @page30 id: 72407f8835 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - Arce_さん» ありがとうございます！彼らのafter storyは少し書けたらとは思ってます！お褒め頂いてありがとうございます！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 青い目の宝石さんさん» ありがとうございます！褒めて頂いて本当に嬉しいです〜！！！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
Arce_(プロフ) - 読んでて楽しかったです！完結寂しいですが、おめでとうございますTT♡ (10月1日 4時) (レス) @page30 id: c41d959350 (このIDを非表示/違反報告)
青い目の宝石さん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！めちゃめちゃ面白くて見やすかったです！！(о´∀`о) (10月1日 0時) (レス) @page30 id: c88fb3b6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2023年9月18日 13時
