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「…A」
『来てくれたんだね…Selly。』
待ち合わせ時間ちょうどにSellyが来た。
思えば私が先に到着するなんて、Sellyと出会ってから初めてだ。来るかどうか最後まで悩んだんだろうか。
「最後、からね。ちゃんと来るしたよ」
『…最後……そう、だよね…』
Sellyから発せられる「最後」と言う言葉が胸に突き刺さる。
ずっと一方的に終わらせようとしてたのは私なのに、いざ彼から引かれるとこんなにも弱い。
「あーや、違う。明日の朝、帰るするから。最後ってこと。」
また、日本来るする。
そう笑いかけてくれる彼に心底ホッとした。
無意識にギュッと握ってしまっていた手を緩める。
「…っ、＜…やめろ、その顔…勘違いする…＞」
『……え？』
グッと顔を顰めた彼から、ボソリと溢されたた韓国語は上手く拾えなかった。
ポカンと、間抜けな顔でSellyを見つめる私。
彼が一歩、私に近づいてくる。
「Aは俺のこと好き、違うじゃん？だから、分からないけど、俺は…辛いよ。」
コツリ、彼の靴の音が響く。
タバコがふわりと香った。
「こーやってぇ、あー…呼び出しされるのも…期待する。もう絶対ないって知ってるけど、」
ーAが俺のこと好きかもって期待する。
最後の距離を縮めた彼は私の頬にそっと触れた。
その手は小さく震えている。
「Aはひどい女だね」
逃げなよ、そう忠告して来たのは韓国語だった。
答える代わりに、彼の手に自身の手をそっと重ねた。
『うん、私ってひどい女だ。』
「……はは、否定しろよ…ばかA」
『…だってね、こんな事になっても、私はSellyが好きなんだ。』
Selly、好き、愛してるよ。遅くなってごめん。
私の言葉を聞いた彼は目を大きく見開く。
信じられない、とその表情が語っていた。
「…は？」
『Sellyの束縛が苦しかった、どうしてそんなに嫉妬するのか、私を信じてくれないのか、分からなくて。』
「…うん」
『分からないものは…怖かったの。』
でも、これが真っ直ぐな愛情表現だと知ったんだよ。Rasが教えてくれたの。
あの日の夜教えて貰った内容を素直に告げれば、彼は苦虫を噛み潰したよう顔をした。
「…なんでRasなの…」
彼の拗ねたような声を、久々に聞いた気がする。
その様子が可愛くて『ふふ、』と笑い声が漏れれば、彼は分かりやすく怒った表情を作ってみせた。
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ならか(プロフ) - にやけ止まらんくて焦る (2月14日 18時) (
レス) @page30 id: 72407f8835 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - Arce_さん» ありがとうございます！彼らのafter storyは少し書けたらとは思ってます！お褒め頂いてありがとうございます！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 青い目の宝石さんさん» ありがとうございます！褒めて頂いて本当に嬉しいです〜！！！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
Arce_(プロフ) - 読んでて楽しかったです！完結寂しいですが、おめでとうございますTT♡ (10月1日 4時) (レス) @page30 id: c41d959350 (このIDを非表示/違反報告)
青い目の宝石さん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！めちゃめちゃ面白くて見やすかったです！！(о´∀`о) (10月1日 0時) (レス) @page30 id: c88fb3b6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2023年9月18日 13時
