13 ページ13
『あー！たくさんクリアしたー！』
「A弱すぎだよ〜」
『ちがいますー！Sellyが強すぎなんですー！』
「そっか〜？」
くだらない話をしながらゲームセンターから駅までの道のりを2人で歩く。
観光などと言いつつ、結局ゲームセンターで1日が潰れてしまった。
もう、日が傾いている。
心なしか2人とも歩くペースが落ちる。
口数も減り、手持ちぶたさで2つの影を見つめながら歩いた。
夕暮れ時の影は長くておおきい。
「ねぇ、A。」
沈黙を破ったのはSellyだった。
『なぁに、Selly』
聞き返したが、彼の方は見れなかった。
この楽しかった時間に終わりがくると分かっていたから。
「今日、楽しかったか。」
『んー、どーだろー？』
曖昧に笑って返す。
認めてはいけない気がした。
「えー、と、敬う言い方、なんて言うんだ？A久しぶりに会ったら話し方違ったじゃん」
『うん？敬語？』
「あー、けいご、か。けいご、消えたじゃん。」
『そういえば、そうかも』
彼と距離を取るためにわざと使っていた敬語。
今日も途中までは使ってたはずなのに、大はしゃぎしてる間に吹き飛んでしまったらしい。
「それはつまり、楽しかったってことじゃん？」
『…ふふ、そうだねぇ。』
自信満々に言うSellyが面白くて、つい肯定してしまった。実際楽しかった。恋人だった頃の楽しい時間が戻って来たような気さえした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 812人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ならか(プロフ) - にやけ止まらんくて焦る (2月14日 18時) (
レス) @page30 id: 72407f8835 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - Arce_さん» ありがとうございます！彼らのafter storyは少し書けたらとは思ってます！お褒め頂いてありがとうございます！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - 青い目の宝石さんさん» ありがとうございます！褒めて頂いて本当に嬉しいです〜！！！ (10月1日 17時) (レス) id: 59d1a36373 (このIDを非表示/違反報告)
Arce_(プロフ) - 読んでて楽しかったです！完結寂しいですが、おめでとうございますTT♡ (10月1日 4時) (レス) @page30 id: c41d959350 (このIDを非表示/違反報告)
青い目の宝石さん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！めちゃめちゃ面白くて見やすかったです！！(о´∀`о) (10月1日 0時) (レス) @page30 id: c88fb3b6cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おこめ | 作成日時：2023年9月18日 13時
