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「え〜、お兄さん、遊びましょうよ。」


「ふふ、折角美人さんから誘って貰えたのだけど、生憎今日は約束があるのだよ。」


「女の子と遊ぶのかしら、私も混ぜて〜?」


「ごめんね、また声を掛けてくれると嬉しいよ。」





遠目から見ても、凄い美人だ。


その人が立ち去ったのを見計らって、太宰さん、と比較的小さめの声で呼びかける。


くるりと振り返った彼が嬉しそうな表情を浮かべるので、私の口元も自然と弧を描いた。


「行こうか。」


彼の声で歩き始める。私から話を振る。


「太宰さん。ナンパされてたみたいですけど。」


何故か目を合わせられない。地面を見ながら呟くように声を落とした。


「ああ、座っていたら声をかけられてしまってね。」


イケメンっていいな。座ってるだけで美人に話しかけられるんだ。


「かなり美人さんでしたよ?勿体無いことをしましたね。」


あ、ダメだ。こんな言い方。これじゃ、まるで、


「勿体無くなんかないよ。」


「どうしてですか?私なんかよりあの人の方が絶対に綺麗なのに。」



これじゃ、まるで、



「君の方が何倍も可愛い。ねェ、さっきから目を合わせてくれないけれど。」




__もしかして、嫉妬した?

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つじ(プロフ) - 黒糖。さん» お返事遅れました。過去の作品ですが、読んでいただけて本当に嬉しく思います!コメントありがとうございます。 (2021年7月31日 14時) (レス) id: 87b029d90b (このIDを非表示/違反報告)
黒糖。 - これまで見てきた太宰さんの小説上位に食い込みました....!!いつも余裕そうな人が見せる照れ顔って最高に刺さりますよね....←応援してます! (2021年7月26日 17時) (レス) id: e962db8aef (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - カコさん» わわわ、ありがとうございます!嬉しいです!最後まで読んでいただき、感謝です! (2018年7月28日 23時) (レス) id: 349231008c (このIDを非表示/違反報告)
カコ - かわいかったあああ!!もう、やっとくっついたかって感じだった!素敵なお話ありがとうございました! (2018年7月28日 23時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 長月冬麻さん» わー!ありがとうございます、明日の朝と言っていたのですが、明日の夜になりそうです…頑張ります、ありがとうございます!最後の一言は殺し文句ですよ、無事禿げました、ありがとうございます!、 (2018年7月27日 23時) (レス) id: 0632503f0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こめこ | 作成日時:2018年7月15日 20時

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