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裾を掴まれて、驚いた。


潤んだ目で見上げてくる彼女を、今すぐにでも抱きしめたかった。



「うん、大丈夫。ごめんね、ここに居るよ。」



気が強い、とは言えないけど、弱いとも言えない彼女が、ここまで泣きじゃくっているのは初めて見た。


何より強がりなこの子を、こんな風にしてしまう何かがあるという事が限りなく気にくわない。



泣き声は段々小さくなる。


不規則にしゃくりあげるその音も、沿って小さくなっていく。



「落ち着いたかい?」


「は、い。…ご迷惑を」


「迷惑なんかじゃないよ、私が勝手にした事なのだから。」


そう言ってもう一度彼女に手を伸ばす。


さっきは怯えられたけど、今回はどうだろう。


少し緊張しながら頭をふわ、と撫でる。


今度は大丈夫そうだ。


なだめる様に頭を撫でていると、ある場所に触れた瞬間、彼女が顔をしかめた。


不審に思ったので、もう一度そこに触れる。



「…っいた、」


「怪我でもしたの?」


「…はい、少し。」


何故かまた目が赤くなり始めた彼女は、顔を伏せた。


「目、逸らさないでよ。」


そう言って顎を、人差し指でくい、と持ち上げる。


すると、その表情に、泣き腫らしたのとは別の紅みが加わった。

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つじ(プロフ) - 黒糖。さん» お返事遅れました。過去の作品ですが、読んでいただけて本当に嬉しく思います!コメントありがとうございます。 (2021年7月31日 14時) (レス) id: 87b029d90b (このIDを非表示/違反報告)
黒糖。 - これまで見てきた太宰さんの小説上位に食い込みました....!!いつも余裕そうな人が見せる照れ顔って最高に刺さりますよね....←応援してます! (2021年7月26日 17時) (レス) id: e962db8aef (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - カコさん» わわわ、ありがとうございます!嬉しいです!最後まで読んでいただき、感謝です! (2018年7月28日 23時) (レス) id: 349231008c (このIDを非表示/違反報告)
カコ - かわいかったあああ!!もう、やっとくっついたかって感じだった!素敵なお話ありがとうございました! (2018年7月28日 23時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 長月冬麻さん» わー!ありがとうございます、明日の朝と言っていたのですが、明日の夜になりそうです…頑張ります、ありがとうございます!最後の一言は殺し文句ですよ、無事禿げました、ありがとうございます!、 (2018年7月27日 23時) (レス) id: 0632503f0e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こめこ | 作成日時:2018年7月15日 20時

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