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“そいつ”が僕を追ってくる。肺が破れそうになっても、足が千切れそうになっても。肺が口から飛び出してきそうになって、休もうとしても、休むことは許されない。
ずっと暗闇の中を走っている。ゴールは見えない。ただ終わりのない暗闇を走らされている。
ここに係る感情は何か。
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恐怖。
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恐怖が襲ってくる。追ってくる。僕を殺す。
恐怖には形はない。肺に入って来る。息ができない。恐怖に支配される。
抗え。さもないと死ぬぞ。抗わないと死ぬぞ敦。視界が赤く染まる。“そいつ”は僕の裏面だ。
隠せば隠すほど大きくなる。“そいつ”の息遣いが聞こえてくるようだ。
『どこぞで野垂れ死ぬのが天下様の為よ』
ああ。此れは悪魔の声だ。絶対的な恐怖。
自分自身に勝てる人間なんて誰も居ない。
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“そいつ”は＿＿＿＿僕だ。
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珀秋そら(プロフ) - 感想正座待機でお待ちしておりますべ (2022年8月9日 18時) (
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作者名：空白時 | 作成日時：2021年7月9日 13時
