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5 疑念 ページ6

絶対に捕まえてやる。

そう意気込んで、乗り込んだゴンドラに、黒猫が潜り込んできた。下ろそうと思ったときには中々高い位置に到達していて、猫には諦めてもらうしかないと考えていた。



猫は俺の体に何度も擦り寄り、まるで慰めてくれている様だった。


ハサミも握らず、時間が進むのを待っていると、携帯に着信がかかった。相手は萩原で、すぐに通話ボタンを押した。




「おい萩…!電話するなって──」

『聞け!松田!米花中央病院に爆弾があった』

「……は?」

『絶対に最後まで粘ろうとか思うなよ!コードを切らねぇと、ぶっ飛ばしてやるからな!こっちは心配するな!』

「……おいっ!」




口を挟む暇もないほど、捲し立てた萩原に舌打ちをする。


(……お前が望むならやってやるよ!)


残りは10秒。すぐさまハサミを握り、ディスプレイに文字が出てくるのを待つ。

萩原の言う通り『米花中央病院』と思わしき文字が流れてきた。

パチンとコードを切ると、0.023という数字が目に飛び込む。猫も気になったのか、数字を見て、俺に目を移した。アーモンド型の瞳と黒い艶やかな毛が、今話題の女優と重なって笑ってしまう。いくらでも例えは見つかるのに、その女優が一番似ていると思えるのだ。




 ゴンドラを降りると同時に、猫は駆け出して行った。首輪はつけていなかったが、綺麗な毛並みだった為、どこかの飼い猫かもしれない。深くは考えずに、仲間と合流した。



「松田君!……っ、良かった!」



避難誘導をしていたのか、遅れて合流した佐藤が目に涙を浮かべて抱きついてきた。震える背中をリズム良く叩き、『悪かった』と声をかける。



「松田君の癖に!」

「あ?余計な一言だぞ、それ」

「まぁまぁ、兎に角米花中央病院へ向かうぞ」



班長の言葉に頷き、萩原の元へと向かう。アイツのことだ。4年前のことで防護服は切るようになったし、油断もしなくなった。大丈夫。


それでも心配だから、出来る限り車のスピードを出してもらい、米花中央病院に着いた。マスコミやら野次馬やらでごった返していたが、何とか萩原を見つけ出す。



「……あ、終わったぜ」

「よくやった。……で、誰がここを教えてくれたんだ?」



犯人からヒントが送られてきたわけでもないし、住民達には2つ目の爆弾があることを言っていない。



「若い女の声で米花中央病院に爆弾がある、っていう通報があったらしい。隠れていて、よく漁らないと見つからない場所だったのに」

6 お助けし隊─5→←4 お助けし隊─4



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外惑星(プロフ) - 雪見大福さん» 返信遅くなりましたが、ありがとうございます!これからも宜しくお願いします。 (8月9日 23時) (レス) id: 1dd39356a5 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2022年5月2日 20時) (レス) @page8 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
外惑星(プロフ) - 美琴さん» ありがとうございます!私自身このような設定が好きで書いていて、楽しいです。これからも宜しくお願いします。 (2022年3月27日 3時) (レス) @page7 id: c1d7cd22b1 (このIDを非表示/違反報告)
美琴(プロフ) - 最高です!!続き楽しみにしてます! (2022年3月22日 0時) (レス) @page7 id: 58aa1468ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:外惑星 | 作成日時:2022年2月15日 1時

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