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「保健室、到ー着。
この時間はね、怪我した部活生のために鍵開けておいてくれてるんだよ。
はい、じゃあそこのベッドに腰掛けて?」






なんでベッド?
疑問を持たずには居られない彼の催促に渋々従い、ベッドに浅く腰を掛けると
彼は嬉しそうに私の横へと腰を落とした







「…気分はど?
少し疲れてるんじゃない??」






彼は私の顔を覗き込み、優しく手を握る



解放された窓からは、心地よい秋風が室内に吹き込み
ベッドサイドの真っ白なカーテンを不規則に靡かせていた






「…俺に寄り掛かっていいよ?
二人っきりだし、思いっきり甘えて?」








肩を抱かれ、彼の元に引き寄せられるとまたあの制汗剤の香りが鼻を包み、物凄く胸が高鳴る





「…及川さん、いいにおい。」








何の制汗剤を使っているのだろうか?
彼の肩に素直に寄りかかり、ドキドキと煩く音を立てる胸の鼓動に支配されたように目を瞑ると
彼は私の頬に手を添え、そのまま耳元から首筋辺りを優しく撫でた






「…なに?それ、煽ってんの??」






さっきまでの声色とは雰囲気の違う
色気を帯びた甘い声で囁くように話す彼の顔を見上げると
熱を帯びた茶色い瞳が私をジッと見つめている








「…あ、ごめ…そんなつもりじゃっ」





言葉を最後まで言い終わる前に、彼は私の体を強く抱き締め
長い指で髪の間を透くように撫でていく





その仕草に、身体は益々熱くなり
恥ずかしさで目を開けていることさえ出来なくなった






「…A…キスしていい?」








女の子がどうされたら喜ぶか、彼はきっと知っている
それくらい、慣れているような手付きや言い回しだった





保健室がこの時間空いていることを知っていた彼は、もしかしたら私の前に誰かと同じことをしたのかもしれない・・



そう思うと、痛い程胸が苦しくなる








「…そんな可愛い顔してると…無理矢理しちゃうよ…?」









怖い・・



キスしてしまったら
私は確実に彼を今以上に好きになる







及川さんのシャツを強く掴み、迫る美麗な顔に顔を背けた時だった

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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね!!完結お疲れ様でした!!漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ!!!! (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(;▽;)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます! (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き・・・!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月廻 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年9月20日 6時

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