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頭では忘れたいと思っていても
心が、身体が、彼の温もりをいつまでも覚えていて
彼のあの身体に抱かれた夜を何度も何度も思い出した
「…うーん。まあ俺は大学でもバレーやってるけど、及川みたく全日本に選ばれた訳でもないし。
まあ、ボチボチって感じかな。」
「あ、今さりげなく彼女出来た？って質問のとこ流したでしょ。」
「う、うるせーな。んな簡単に出来るわけねーだろっ！！」
岩ちゃんはヤケになったのか、手に持った缶コーヒーを飲み干した
優しいし、顔だってかっこいいのに
何故岩ちゃんはモテないのだろう？？
やっぱりいつも一際目を引く及川さんの隣にいたからなのか？
もしくは、本当はモテているけど何か理由が会って彼女を作らないなんて事もあり得る様な気がする
「…岩ちゃんだって、ちゃーんと素敵なのにね。」
そう言いながら
私は及川さんの姿を不意に頭に思い浮かべていた
全日本か・・
彼の相変わらず衰えぬ完璧なルックスを雑誌や新聞で見るたびに怯んでいた覚えがある
衰えるどころか、彼はますます色気を増していたし身体付きも高校のときよりも出来上がった感じになっていた
メディアではバレーボール界史上最高のイケメンだなんて騒がれて
世間の女の子達はそんな彼に夢中になっていったのだろう
「…あ、あのさ…A…」
「…なに？岩ちゃん」
どこからかともなく聞こえて来るクリスマスソングは恋人達の事を歌っている曲だった
君と一緒に居たいだとか、愛してるだとか
そんな欠伸が出そうな在り来たりな歌詞もイルミネーションを前にすると心地よく耳に入るものなんだな・・
なんて感傷に浸ってみたりする
「……Aはさ、今好きなやつとかいるの？」
珍しく声を裏返すように緊張した岩ちゃんがこちらをじっと見つめている
好きなやつ居るの？と言う質問にどんな意味が込められてるかなんか考えもしなかった
ただ、素直に
ただ正直に
私は黙り込んだ
「………いるってこと…なんだよな…？」
「…いるわけではないけど………」
長い沈黙が突如驚きにも似た緊張へと姿を変える
何故なら、岩ちゃんが私の手を握ったからだ
「……まだ…及川のこと…好きなのはわかってるよ…
…でも、俺だってずっとお前の事…」
岩ちゃんが頬を赤く染めているのが、この刺すような冬の冷たい空気のせいではないのは見ればすぐにわかる
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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (
レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね！！完結お疲れ様でした！！漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ！！！！ (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(；▽；)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます！ (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き･･･!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)
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