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「あー…いや、お前に言うことじゃないっていうか…。」
「は？どう言うこと？」
「…いや…前にAに借りたDVDの中身がパッケージと違うやつでさ…。これから家に返しに行こうと思ってたんだけどよ。」
名前の無い何かが、音を立てて崩れていくような気がした
家に行く・・？
なんでそんな事を平然と俺に話せる訳？
「…岩ちゃんってさ、Aの家とかよく行くの？」
自分は今、どんな顔をしているのだろう？
声では平然を装っていても、心の中はぐちゃぐちゃに掻き乱されていた
まさか、岩ちゃんが
俺の事を裏切るわけはない
そうわかっていても、辛かった
「…はぁ？あ、いや、家行ったって言ってもお前とAが付き合う前の話だからな？」
ああ、そっか・・
俺は二人の間に割り込んで入った邪魔者だったってこと？
だからストラップもお揃いだったんだね
「…及川？？おいっ、お前なんか勘違いしてねーか！？
おいっ…」
岩ちゃんが最後に何を言っていたかは、わからなかった
いや・・もう聞いていたく無かった
話途中のまま電話を切り
手に握ったスマホにグッと力を入れて強く握り閉め
ベッドで寝息を立てる彼女に視線を向ける
何も知らない顔をして
どうして俺をこんなに狂わせるの？
愛憎に塗れた汚い感情が目の前でぐるぐると渦巻き
今にも引き摺り込まれてしまいそうだった
彼女を憎めば憎む程
揺れて、乱れ、叫ぶ俺がいる
「ねぇ・・A。
優しくして欲しい？
それとも・・めちゃくちゃに酷くして欲しい？」
Aを一番愛してるのは俺なんだ・・・
絶対誰にも渡さない
その体を抱くのも
幸せや希望を与えるのも
俺だけだ
・・・・全て奪うのだって俺だけなんだ
「俺はさぁ、酷くしたい気分かも。」
細い首に手を当てがい
軽く力を込めて抑えつけると
彼女は眉を顰め、可愛い顔を苦痛に歪める
起きたっていいんだよ？
拒否権なんか、無いのだから
絡め合わせた指先から、微かに届く彼女の鼓動に
重ね合わせた唇から不意に零れる甘い吐息に
俺は行き場を失って行く
人は・・・儚い者に
こんなにも惹かれてしまうものなのだろうか
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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (
レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね！！完結お疲れ様でした！！漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ！！！！ (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(；▽；)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます！ (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き･･･!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)
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