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「い…家…?
あ、でも…帰って課題やらなきゃだし…!」
彼の目を見れば、家で何をするつもりなのかは想像が付く
この前みたいな怖い思いをする事が無いとしても、まだ密室で二人きりになることに少し抵抗を感じた
「課題??…もしかしてあの数学の宿題?
あれならもう終わってるから、俺が教えてあげるよ??」
ああ・・失敗した
彼は頭がいいんだった・・
課題なんてものを言い訳にすべきでは無かったと堪らなく後悔するも、実際あの数学の課題を一人で片付けようとするのは至難の技
きっと未完成のまま提出することになるだろう
「…あ、いや…でも…悪いから…!」
ほんの一瞬
迷いを見せた心の隙を、彼は見逃したりはしない
私の肩を抱き寄せ、余裕に満ち溢れた爽やかな表情で笑う彼は、耳元でわざと吐息交じりに囁いた
「…心配しなくて大丈夫だよ?
別に襲ったりしないから。」
あんなに逃げようとしていたのに、その甘くてとろけるような彼の囁きに胸の鼓動が激しく高鳴った
結局私は、彼から逃げれないのだ
彼の事が好きだから
「…じゃあ、ちょっとだけ…。」
「やったぁ!
でも、及川先生の特別指導は厳しいよ?
覚悟、出来てる?」
冗談交じりに笑う彼のドS気質丸出しな表情に、思わず背筋に快感にも似たゾクゾクとする感覚が伝っていく
彼と付き合う前、岩ちゃんの応援として烏野高校との試合を観に行ったことがあったが
その時も今みたいな表情を烏野高校の後輩に見せていた所を見たことがある
私は、そんないつもと違う彼の表情に惹かれていた
自分でも呆れてしまうが、きっと私は心底マゾ気質なのだろう
「…及川さんってさ…
実はかなり腹黒いですよね。
大王様なんて呼ばれてるくらいだし。」
「…な!!何てこと言うのさ!?
俺はいつでも最っ高に優しいでしょうが!!」
頬を膨らませ、拗ねる彼も及川さん
意地悪そうな腹黒い表情を見せるのも及川さん
私は、本当に彼が好きだ・・・
あの日の何かに取り憑かれたような虚ろな瞳を目の当たりにしても、やっぱり私は彼のことを嫌いになんかなれない
「ちゃんと教えて下さいね。
本当は鬼畜な及川先生。」
もしかしたら
闇を抱えた彼のことすら
私は愛せるのかもしれない
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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね!!完結お疲れ様でした!!漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ!!!! (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(;▽;)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます! (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き・・・!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)
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