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焦点を失ったような空虚な眼差しに捕らえられ、身体だけでなく視線さえも自由を奪われた私はこれから喰われる小動物のように怯えていた
その瞳はどれだけ見つめてもその奥に何かを見つけることはできなかった
私の顔と彼の顔はほんの数センチくらいしか離れていないというのに、何故か彼が物凄く遠くにいるように感じられる
「…大きな声出したら、ダメだよ？」
妖艶な手つきで私の唇に指を這わし
微かに微笑んだ彼はそのまま口内に指を侵入させ、咥え込ませた
少し力を入れたら噛み千切れてしまえると言うのに、彼は私がそうしないのを知っている
「…力、抜いて？
これじゃ、俺の入らないよ？A…。
それとも無理矢理して欲しいのかな？」
イヤだ・・
あなたは誰？
本当に及川さん？
見たことのない彼の表情に、ゾッとした
「…いっ、痛っ！！」
恐怖に駆られ、咄嗟に口に突っ込まれた彼の指を思いっきり噛んだ瞬間
彼はその痛みに顔を歪める
「…お願いっ…やめてっ…離して」
自分の指を私が噛まないと安心しきっていたのだろう
彼は驚いた表情で目を見開き、明らかに怯んでた
「…わ、私…文化祭戻らなきゃっ…。」
彼の腕を振り払い
長椅子から飛び降りるようにして部室の扉へと走った
及川さん、今日は疲れているんだ
いつもと違うのは部活が忙しくて疲れているからなんだ・・
そう信じたい
「…待ってよっ…A…」
彼は飼い犬に裏切られた主のような顔で「待って…」と小さく呟き
扉のノブを掴んだ私の姿を見上げた
「…今日はなんか変ですよ…
だから…少し休んだ方がいいです…。」
好きだからこそ、恐怖を感じた
私の知らない彼が彼の中に存在しているのではないかと言うことに・・
引き止める言葉を飲み込むように喉をゴクリと鳴らす彼を部室に残し
その場を後にした
明日はきっと・・
またいつもの優しい彼に戻ると信じて
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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (
レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね！！完結お疲れ様でした！！漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ！！！！ (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(；▽；)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます！ (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き･･･!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)
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