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そうだったんだ・・

抜け出せない状況で頑張ってたなんて知りもしなかった私は、てっきり女の子達に囲まれて私のことを忘れていたんだと思い込んでいた







「…岩ちゃん、俺の可愛いAと二人で何してた訳ー??酷いっ!!」






この前のストラップのことがあった為、てっきり怒ると思ったのに
彼は子供みたいに拗ねて冗談を言ってみせる






やっぱりあの時も冗談混じりに怒っていたのだろうか?







「あー。はいはい、ウザ川。
邪魔者は立ち去るから後は二人で楽しみな。」







岩ちゃんはすれ違い様に及川さんの方を優しく叩き、教室を出て行った






及川さんと二人きりになった教室内は異質な空気が立ち込め
私は耐えられなくなり堪らず俯く







「…A…。さっきはごめんね?
…辛かったよね…?」









胸焼けする程の甘ったるい声で私の名前を呼び
優美な表情でこちらへ歩み寄る彼に
不覚にも見惚れてしまう




謝るのは私の方なのに・・





「…A。俺の方に来て?
抱きしめたい…触りたいよ…」







恥ずかしくなるような言葉も、今は堪らなく愛おしい
ずっと、二人で過ごす時間を楽しみにしていた私は、本能に背くこと無く彼の元へ駆け寄った







「…及川さん…、逃げたりしてごめんね…。
及川さんが女の子と話してるのが、どうしても見てられなくて…」







ヤキモチなんて、本当に馬鹿らしいと思っていたのに
まさか自分が妬くことになるだなんて

それくらいに、彼のことが好きで仕方がない








背の高い彼に包み込まれるように抱きしめられ、頭の中は彼で一杯になっていった






「…妬いてくれたの??
それ、なんか凄い嬉しいな…

ね…A…?そろそろいいよね??」






耳元に優しく口付けながら囁く彼は、私にキスを強請る

付き合って18日過ぎたが、今だに彼は私に手を出しては来なかった
恐らく、私が初めてだと言うことを知った上で気を使ってくれていたのだろう






「…こんなところで?」








「…ダメ?
俺、ずっと我慢して来たんだけどなぁ」






手の早そうな彼が、キス一つでこんなに時間を掛けてくれたのだから
私もそれに応えなければならない





恥ずかしさと、緊張で気絶しそうになりながらも
私は彼のワイシャツを強く握りながら静かに頷いた







「こっち向いて?A…」






私の顎に手を添えた彼は、そのまま自分の方へ持ち上げると
躊躇うこと無く口付ける

5→←3



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ルーナ - すごくいい話でした。及川さんマジカッコイイ〜! (2017年5月20日 20時) (レス) id: cc80c3096f (このIDを非表示/違反報告)
fantakirai(プロフ) - もう、マジ尊敬します。絵も上手くて、内容も素晴らしくて…憧れますね!!完結お疲れ様でした!!漫画に出来るくらい凄い作品だと思いましたァァァ!!!! (2017年2月5日 23時) (レス) id: 9982731846 (このIDを非表示/違反報告)
Florenzia - 素晴らしいです! ヤンデレ感が最高でした。 絵が美しすぎて…漫画化して欲しいヽ(;▽;)ノ (2016年8月13日 23時) (レス) id: cc4291c704 (このIDを非表示/違反報告)
月世 - ヤンデレが大好きなので(特に及川たん)とっても良かったです!!!次回作も、読みます! (2015年12月29日 21時) (レス) id: 0439949b3a (このIDを非表示/違反報告)
ほの - この作品はやっぱり好き・・・!!何回も見ちゃう。 (2015年12月20日 10時) (レス) id: 678d7ca983 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月廻 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年9月20日 6時

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