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*
「アーヤも。
…正義感は、ほどほどにしないと駄目だ」
アーヤの無謀とも思える行動が今に始まったことじゃないとはいえ、今日も本当に驚かされた。
女性で、力だって弱い。勇気の下で、震えていることも知っている。
それなのにアーヤは、常に困難と向き合おうとする。
予測を遥かに上回る正義感とは、厄介この上ない。いつになったらその危険度に気付いてくれるのだろうか。
「ごめんなさい…」
謝ったアーヤの声は一際か細いもので、俺は再び安堵の息を漏らした。
アーヤが無事でよかった。あれ以上絡まれる前に、護ることができてよかった。
その時俺は、必死に理性を保とうとしていた。そうしなければ、今この瞬間に、想いのままアーヤを抱きしめてしまっただろうから。
「一応用心して、一緒に秀明まで行こう。
それから、帰りも送って行くよ」
「え…、そこまではしなくても大丈夫だよ…」
「駄目だ。
アーヤのその言葉を、認めるわけにはいかないよ」
どんな些細な危険も、アーヤに齎せてはならない。
逆恨みが俺に向く分には構わないが、アーヤが一人でいる時に狙われたら一溜まりもないだろうから。
「もし俺の言葉を拒絶するなら、この件は若武に報告し、ＫＺの事件とさせてもらう。
それでもいい？」
「！」
アーヤが言葉を詰まらせ、複雑な表情で俺を見上げている。
考えていることが手に取るように伝わり、俺は口元を緩ませた。
「大丈夫。
帰りは、外で見つからないように待ってるよ」
俺の言葉に、アーヤはホッと息を吐く。
秀明の出口で待っていられたくないという予想は、当たっていたようだ。
「あ…りがとう…。
お願いします…」
「じゃ、行こうか」
「あ！
その前に、手！
さっきの怪我、見せて！」
慌てて俺の左手首を、アーヤの細い手が覆う。
「大丈夫。
ほとんど当たってないよ」
「でも、ここ、赤くなってる」
「秀明に着いたら水で洗うよ。
行こう」
実際、大した怪我でもない。タバコの火傷は、強く押しつけでもしない限り早く治る。
それよりも俺自身は、アーヤにこうして心配されている状態の方こそ落ち着けない。
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ゆう - 黒木君とアーヤコンビ好きなので、コマさんに書いていただけて嬉しいです！(♡‿♡) 新作心よりお待ちしています٩(ˊᗜˋ*)و (2022年9月27日 1時) (
レス) @page7 id: a5f39b1d9b (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - ゲーム化！名案です！私もどのKZメンバーも大好きだから、誰かが傷つくところはなるべく見たくありません。原作の展開、、楽しみですよね。覚悟を決めて展開を受け止め、楽しみたいと思います。 (2018年2月3日 23時) (レス) id: c627713d52 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - mimiさんさん» ありがとうございます。黒木君難しいんで、そう言っていただけて幸せです。今後も頑張りますのでよろしくお願いします(#^.^#) (2016年2月2日 22時) (レス) id: 90c1ef24f9 (このIDを非表示/違反報告)
mimiさん - はじめまして！mimiさんです。こまさん黒木君ものすごく上手にかけてますね！(上から目線ですみません)おもしろかったです！ (2016年2月2日 18時) (レス) id: c57bd9cf9c (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - 柚子さん» コメントありがとうございます(#^.^#)黒木君、受け入れていただけて嬉しいです。私も実は独自の黒木君妄想設定があって、彼の心情を想像するとどうにも苦しくなります。また次も頑張らせていただきます!(^^)! (2016年1月27日 23時) (レス) id: 90c1ef24f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こま
| 作成日時：2016年1月19日 18時
