【勝利の女神は笑わない】 (ページ17)

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14話口喧嘩ページ17

風丸side

｢人の心もないような奴だな…｣

｢真子は…本当は優しいんだ

俺様子見てくる｣

半田の言葉に円堂が軽く否定して真子の後を追っていく。

｢ちょっと待て！
円堂！｣

俺がそう言い終わる前に円堂は走って言ってしまった。
円堂の言葉に全員が唖然に取られている。
染岡に至っては

｢あんな奴が優しい…だぁ？
絶対ありえないな｣

と真子に暴言を吐く。

｢生徒会長は冷徹な人だと思ってたでヤンス｣

｢実際そうだろ？｣

そう次々と言葉が飛び交ってくる。

｢ちょっと待って！
真子ちゃんは冷徹なんかじゃないと思うわ！｣

そう言ったのは木野だった。

｢真子ちゃんは生徒会長として私達が学校生活で困らないように色んなことをしてくれてるし、困っている人にはいつも手を差し伸べてるのよ！｣

｢だからな｢真子は本当は優しいんだ｣

木野が言ってくれたおかげで俺は勇気と言うか…染岡の言葉に否定できる余裕ができた。

｢真子は小6の頃までは明るくて優しかったんだ…
だけど…サッカーを辞めてから周りには冷たく、笑わなくなった…｣

｢それがなんなんだよ！
過去の話なんてしてないだろ！｣

それでも反論してくる染岡

｢なら、染岡は真子の何を知ってるんだ？｣

｢ッ…｣

俺がそう言うと全員黙った。

｢今喧嘩しても意味無いでしょ！
円堂君が帰ってくるまで練習してましょ！｣

木野がそう言うと確かにそうだなと気づく。

｢すまない染岡…きつく言い過ぎた｣

｢…あぁ、俺もすまん｣

謝ると染岡も謝ってくれた。
そしてみんなで練習を再開する。
今心配なのは真子と真子について行った円堂だ。