たっちょんの居場所は ページ34
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丸山side
「…ヒナ」
痺れを切らしたのか、侯隆さんが信五さんに何やら合図を送ると信五さんは無言で頷き、立ち上がってスマホを手に取ると侯隆さんにソレを差し出した。
「何しとるんですか？」
何やら険しい表情で侯隆さんが操作しているその画面を、章ちゃんが興味深げに覗き込む。
けど、侯隆さんはブツブツと聞き取れるか聞き取れないかくらいの音量で何かを呟くだけやった。
「…お。ケータイの電源は切られてへんみたいやな。…それなら、」
「？」
「！！ヒナァ！忠義、どんどん家から離れていっとる！…しかも、このスピードは歩きやない、たぶん車や！」
「なっ！ちょぉ見せてみぃ！」
目を丸くさせた信五さんが侯隆さんのスマホを取り上げ食い入るように画面を見つめる。
…てまさか。
「あの…まさかとは思いますけど、それって…Ｇ、ＰＳ…？」
ボクの言葉に、２人の兄は当然、と言わんばかりに大きく頷く。
「そうや。…出来ることなら、ずっと俺らが傍にいてあげればええんやけどまぁそんなわけにもいかんからなぁ。…ケータイのはアプリ入れとるだけやけど、ちゃんと靴とカバンにも仕込んどるで」
「…あぁ、そうですか…」
噂には聞いとったけど、ホンマにブラコンさんやねんなぁこのお兄さん達。
「って！今そんな話しとる場合ちゃうねん！」
はよ忠義追っかけな！下手したら誘拐かもしれん！ キッと眉をつり上げ険しい表情をつくる侯隆さんに、突然章ちゃんが彼のスマホを指差した。
「なぁなぁオニーサン」
「ん…？なんやねん」
「このアプリってさぁ、もちろん八重歯のオニーサンのスマホにも入ってんねやろ？」
「？…お、おぉ。そりゃそうやけど」
それがなんやねん。と続ける侯隆さんに章ちゃんはニヤリと何かを企んだような眼差しを向けると、突然彼のスマホを抜き取った。
「ほな、ちょぉこれ借りてきますね！…俺バイクで来とるんで、すぐ追いつくと思うねん！」
「あ、ちょぉ待て！安田！」
侯隆さんの叫びも虚しく、章ちゃんは早くも部屋から姿を消してしまった。
「待ってや章ちゃん！」
俺やってバイクで来てるやんか…！そう言って慌てて章ちゃんを追いかける亮ちゃんにハッとなり、ボクらも慌てて行動を開始した。
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あらと∞(プロフ) - 緑夏さん» 緑夏さん、いつも温かいコメントをありがとうございます！いえいえ、そんなとんでもない！私の方こそ、今も毎日緑夏さんのtorn小説をひっそりと楽しんでいるというのになんのコメントも送れていないで…申し訳ないです汗 オマケ話も、ご期待に添えるよう頑張りますね^^ (2017年8月17日 23時) (
レス) id: c9fd3073c9 (このIDを非表示/違反報告)
緑夏(プロフ) - あらとさん、完結おめでとうございます^ ^ ずっと読ませてもらっていたんですけど、完結したタイミングでのコメントになってしまい申し訳ないです…。 鈍感で少し天然な大倉くんすごく可愛くて癒されました♪ おまけ話も楽しみにしてます！ (2017年8月17日 21時) (レス) id: b28e673c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あらと∞ | 作成日時：2017年7月15日 22時
