ベースの先輩 ページ13
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「ここか…音楽室」
関八高校に入学してから２日目の登校日。
ホンマは今日はオリエンテーションが終わったら帰ってええよってことになってたんやけど、高１以外の上級生達は皆部活動のために残っているという情報を得た僕は、兄ちゃん達もかつて入っていたという軽音部を見学してみることにした。
何でか知らんけど新入生に全く注目されてない…というか人気のないこの部活に入部したいという旨を伝えた時はきみくんは「絶対にやめとき！」なんてぷりぷり怒っとったけど、僕としてはどうしても憧れの兄ちゃん達とおんなじ部活に入りたかったから正直にそのことを伝えたら、きみくんは顔を赤くさせながら「せやったらまぁ…ええけど」て渋々頷いてくれた。
よぉわからんけど「侯隆には思っとること素直に言うた方がええ」ていうアドバイスをくれたスバルくんにはホンマに感謝しかないなぁ。
ちなみに大ちゃん達は軽音部には興味がないらしく、やって来たんは僕１人。アカン、なんか緊張する…。
ドクドク鳴る胸に手を当てておそるおそる中を覗いて見たら、すぐに軽快に鳴っていたベースの音がピタッと止んで、さっきまでカッコええ音を奏でていた上級生の人とバチンと目が合った。
「あ、あの…」
「もしかして、入部希望の生徒さん？」
何か言わなきゃ…テンパってもうてなかなか出てこない言葉を必死で頭フル回転させて探していたら、ベースを持つ彼はさっきまでクールに演奏してた人とは思えんくらいの人懐っこい笑みを浮かべて話しかけてくれた。
「…は、ハイ。そうです…」
コクリと頷けばパァっと眩しいくらいに輝く笑顔を見せ、僕の手をとってくれたベースの先輩。
「うわーホンマ！？めっちゃ嬉しいわぁ。部員が少なすぎてホンマに困ってたんよぉ。…あ、君名前は？」
ちなみにボクは３年の丸山隆平。マルちゃんて呼んでな！びっくりするくらいのハイテンションで話す先輩に「おーくらただよしです…よろしくお願いしますマルちゃん先輩」ておずおず答えたら「マルちゃん先輩て…たっちょん可愛ええ〜！」なんて不思議なあだ名で呼ばれたうえにムギューって抱きつかれてもうた。
…あ、マルちゃん先輩、きみくんよりフワフワしてて気持ちええ。
温かさとともに感じる気持ち良さに目を細めてたら奥の方から、「おいマル、お前うっさいんじゃボケェ！」なんて荒々しい声が聞こえてきた。
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あらと∞(プロフ) - 緑夏さん» 緑夏さん、いつも温かいコメントをありがとうございます！いえいえ、そんなとんでもない！私の方こそ、今も毎日緑夏さんのtorn小説をひっそりと楽しんでいるというのになんのコメントも送れていないで…申し訳ないです汗 オマケ話も、ご期待に添えるよう頑張りますね^^ (2017年8月17日 23時) (
レス) id: c9fd3073c9 (このIDを非表示/違反報告)
緑夏(プロフ) - あらとさん、完結おめでとうございます^ ^ ずっと読ませてもらっていたんですけど、完結したタイミングでのコメントになってしまい申し訳ないです…。 鈍感で少し天然な大倉くんすごく可愛くて癒されました♪ おまけ話も楽しみにしてます！ (2017年8月17日 21時) (レス) id: b28e673c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あらと∞ | 作成日時：2017年7月15日 22時
