肺炎<章大> 5 ページ33
章大Side
昔な、亮が言うてたねん。
『注射ってな、手に近い方が痛いねんで』
って。
すば兄、そこもうちょっとで手首んところやん！
「ややっ、！！」
「ここかな。ちょっとチクッとすんでー」
「…んん〜〜、っ、ぃたっ、……ふぇっ、…も、やっ…ゴホッゲホゲホッ、んんー！！」
「よし、終わったでー。よー頑張った」
点滴をそのまま繋げられた。
良くなるまで外されへんねんて。
後ろにいたきみ兄が離れると、そのままベッドに寝かされた。
隆兄が頑張ったって頭を撫でてくれる。
「章大。俺らも気づかへんで悪かったな。でももうちょい早よ言うて欲しかったなぁ」
きみ兄がちょっと真剣な顔で言う。
「おん。亮にうつしたらあかんもんな」
病院嫌やったから必死で隠してたけど、亮にうつっとったらなんて全然考えとらんかった。
それこそ一大事になるとこやった。
「それもそうやけどな」
「ん？」
「自分の体、もっと大切にしぃや。亮も大事やけど、俺らにとったら章大も大事な弟や。もっと労ったってな」
……そうやな。
俺やってこんなしんどいんもうこりごりやし。
もうすぐ退院できるってときに、やっと亮も来れるようになった。
忠義はちょくちょく来てくれとったけど、亮は初めてや。
俺の顔を見て、涙目で飛びついてきたマスク姿の亮と、まだ俺が万全ちゃうからって引き剥がす信兄。
心配かけたくない思ってたけど、結局みんなに心配かけてもうた。
診察も病院も嫌いやけど、大好きな兄弟達が自分のことのように心配してくれるこの体、もうちょっと大切にしてやろう。
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koma(プロフ) - とろりん子さん» とろりん子様のこと、知れば知るほど似たところがあり、全く関係ないとは思えません。本当にありがとうございました。すみません、他の方のリクエストが見えないので、お二人のコメントを別枠にうつし、ここから削除させていただきます。よろしくお願いします。 (2016年6月1日 16時) (
レス) id: c170da9f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：koma | 作成日時：2016年4月9日 0時
